2026年8月1日

木内大臣登場

今や完全に全国区コンテンツとなった、静岡朝日テレビの夕方ニュース番組「とびっきり!しずおか」。昨日の放送では、浜松選出議員でもある城内実経済財税担当大臣が出演して、レギュラーコメンテーターである元財務省官僚の高橋洋一氏と、丁々発止の議論が(笑)。冒頭、しよう火税減税に関して自民党内部では異論(=反対) が優勢とビデオが流れるものの、その直後に木内大臣が「(平場では)18-10で賛成が上まわったと聞いた」と即座に訂正されたりして、中々内部での党争の激しさを感じるところ。

スタジオでは減税による社会保障の財源不足を批判する新聞各紙の社説見出しを紹介をしていましたが、これまでならば「増税反対、減税賛成」というのが標準的な反応だったのに、何故今回は「減税反対、増税(=維持)賛成」なんだろうか。また、過去選挙後に色々な政策が出されて、その中には「公約」を守らず批判されることも多々あったのに、今回はその「公約」を実現しようとしたら批判されている。その公約が「増税」ならばまだ理解出来るけれど「減税」なのに批判されるというのは、どう考えても納得出来ない。しかも、野党側もチームみらい以外は「消費税減税・廃止」を公約にして選挙を戦ったのに、今は「反対」しているのは公約違反だろうと小一時間。

後半、「積極財政」の370越兆円の内訳の話になり、静岡県内でそれに関わるローカル企業の紹介がありました。清水町の「エステック」という会社は今回初めて知りましたが、H3ロケットのエンジンバブルなどを製造しているとのこと。思わず「へぇ~~」と10へぇ叩いてしまった(古い)。県内で製造業というと、バイクや自動車部品などの企業が集中している、県内西部が中心という意識があったので、清水町というと県内の東部、三島周辺の企業というのがちょっと意外でもあったんですが、それだけ県内製造業加工業の裾野が広いという事なんだろうなぁ。

過去にも政府が主導して資金提供をして産業育成成長させるような政策は何度も生まれてきているけれど、中々上手く行かない。色々理由はあると思うけれど、自分の仕事の経験から言えば、やはりしっかりと途中の成果の確認(KPIの適切な設定と検証)が無かったのが一番の理由じゃ無いだろうか。そう言う意味では、今回の骨太の方針や17の戦略分野の中でも、経過を確認して結果を検証して、必要ならば早めの撤退(損切り)や別の有望企業との入替もすると明確に示されているので、それがちゃんと実行されていくならば、かなりリスクは軽減されるだろうし成果に関しても確度が高まる気がします。いずれにしても30分少しの時間ではあるけれど、現役の大臣それもこれからの経済政策に関しての責任者が、ローカル放送局のニュース番組に出演して、政策の説明を直接するというのは中々貴重な機会だったと思います。


コペルニクス的大転換

ReHacQ毎週金曜夕方の定番コンテンツである「教養としての投資」をテーマに、その週のマーケットや経済動向などを話し合う生配信番組。今回は、MC森本智子氏にコメンテーターが永濱利廣氏の鉄板コンビに、ゲストはこれも鉄板と言える会田卓司氏。何度か幾つかの番組やコンテンツで拝見している方ですが、この方の声質も話の組み立てを含めた話し方も凄く聞きやすくて好感を感じる論者の一人。確か少し前に静岡朝日テレビの「とびっきり!しずおか」にも出演していて、レギュラーコメンテーターの高橋洋一氏と盛り上がっていたけれど、 高市政権が目指している「積極財政」の旗印の一人と言って良いのかな。

1時間半のコンテンツですが、結論は為替介入が噂される先日の為替レートの急変に関して会田氏が「円安の原因は投資不足」という最初の説明で完結した気がします。どうしても「円安」が注目されるけれど、欧米では先行して投資が進んでいるので対GDP比では日本以上に赤字だけれど、その分投資効果は先に現れつつあり、そう言う意味ではまだ「投資」自体スタートしていない日本経済はかなり微妙な位置にあるということらしい。今回の「骨太の方針2026」では、かなり大胆な投資の方向性を謳っているけれど、仮に金額的に欧米と互角になったとしても、これからスタートする日本には不利な状況はなんとも変えられない。その差をどの様に埋めていくのか、その辺りもこれからの大きな課題になりそうですね。

全体の話を聞いて感じるのは、これまでの政策だったり一般的に報道される内容は、短期的な成果中心で赤字にならない大負けしない「慎重論」というか、「石橋は叩いても渡るな」という印象。兎に角、今の状況を良くすることよりも「明日も変わらないで居ること、悪くならないこと」が最優先としている気がします。それに対して、高市政権が目指すのは、中長期的に目標設定をして、それらが達成出来れば数年後には日本経済が復活して、今の経済状況は改善されて、その恩恵として社会システムもより良いものになるだろうという「前向き」というかポジティブシンキングみたいな考え方。私は、子供の頃から結構厳しめの所謂「体育会系」の運動部に入っていて、それが大学から社会人になっても続いていたから思うんですが、スポーツというか勝負事では、常に前向きな意識を持たないと絶対に勝てない。悪い部分や欠点は、勿論有る程度修正はするんだけれど、それ以上に自分の武器になる良い点や長所を、ライバル以上に伸ばすことで次の勝負や試合では勝利する事が一番重要な動機付けだったと思います。そういう前向きな意欲と意志みたいなものが、今回の骨太の方針の体幹じゃ無いだろうか。

会田氏が所属している「日本成長戦略会議」で作成し7月21日に閣議決定された300ページを超える「戦略17分野における「主要な製品・技術等」の官民投資ロードマップ」を印刷して持参されていたけれど、その資料の厚みの凄さ(笑)。「参考資料」として3ページ(!)に集約されたものも登録されているけれど、いゃ流石にまとめすぎだろう(笑)。それだけの分量というか膨大な情報量なので一部内容で結構盛り上がったり、永濱氏がこの後大阪への移動予定があり時間が限られていたこともあり、ちょっと消化不良というかもう少し掘り下げて且つ堀広げて欲しい印象が残ったのがちょっと残念かな。何処かで今回の続きというか、300ページ越の資料を解説する回とか期待したいですね。私はポジティブシンキングには賛成だけれど、それ故に往々にしてリスク判定が甘かったりして問題点を見過ごして後から痛い目に遭うこともあるのは事実。100%リスク無しということは有り得ないので、そういう想定外や例外事項に対しての準備も、ですから必要だし重要だというのは何度も経験してきたこと。今回だって、ホルムズ海峡の問題が無ければ、もっとずっとスムースに進んでいたかもしれないわけですしね。そう言う意味では、その想定外のホルムズ海峡危機に対しても、高市内閣はそれなりに的確に対策を打って効果が出ているわけで、国民の体感的には感じないのかもしれないけれど、個人的にはそういう部分は歴代内閣の中でも評価されるべきだと思うけどなぁ。あと、体育会系のノリで言えば、高市総理は強豪チームのカリスマキャプテンみたいな存在にも感じます。だから調子の良いときはグイグイ引っ張って行けるけれど、何かちょっとしたことで躓くこともある。そういう時こそ信頼出来て仕事を託せるバイスキャプテンだったり、有能マネージャーだったり、ポジション毎のリーダーだったり、要するに負荷分散出来る「組織体」であるかどうかが重要。その部分が今の高市政権最大の課題だと再認識しました。

問題解決技術

佐々木俊尚氏の引用から、耳の不自由な祖父にAppleのアクセシビリティ機能を使ってみたときの話。一昔前では想像出来ない、実現が厳しいような「音声変換文字起こし技術」が、スマホ1つで出来るのだから技術進歩は凄い。さらにその表示をメガネ(というにはサイズ感があるが)の中に表示させて、声と文字と異なる媒体での会話(=コミュニケーション)を成立させるというのは、ある意味異生物間でのファーストコンタクトみたいな印象も。

多少なりとも技術を知っていると、「あぁ、スマホの音声認識はそれなりに制度もあるから便利なんじゃ無い」と、安易に過信をしてしまうけれど、引用元の記事にも書かれているように、実際に利用してみると色々課題・問題が見つかり、実はそういう部分の方が大変という事も。最初に指摘されているように、複数の人間で会話していると、今誰の発言が文字起こしされているのか、個別認識となる「声」が聞こえないと判別できない。これは、もう少し技術が進んでマイクの指向性や声質まで認識出来るようになれば、例えば右手のこの声質は白色、左手のこの声質は黄色、みたいな感じで表示し分けたり、場合によってはフォントを買えるというのも有効かもしれない。1つ疑問を感じたのが、「聞かせたくない話も文字起こしされる」という部分。これ、普通に会話する場合も相手に聞かせたくない話は目の前でしないでしょう?! 相手(=祖父)に聞こえないという認識があるから、相手に失礼な内容まで目の前で話しをしているだけじゃ無いかな。だから、そこは技術的な問題では無く、一般的なマナーの話だと思う。

今回の話は、耳の不自由人に視覚インターフェースで代替する話ですが、目の不自由な人に対してはどんな方法があるだろうか。外部インターフェースとしては、耳(=音)を代用することになるんだろうけど、例えばAI内蔵のスマホがカメラで周りの状況を認識して実況中継してくれるようなアプリとかどうだろうか。例えば「交差点まで20m、人通りは少ない。進行方向はクリアー。横断歩道手前の停止位置まで、5m、4m、3m、2m、ストップ!」みたいな感じで、「実況中継AI」なんて今でも実現出来そうな気がするなぁ。単に喋り続けるのもうざったいこともあるだろうから、カスタマイズして省略語とか短縮表現出来るように学習できたらどうだろうか。例えば「交差点20m、前進OK、交差点まで5m、4、3、2、1、ストップ」とか。勿論双方向インターフェースもサポートして「交差点近くで、一休みできカフェかスタバはある」「有ります、左に10m先にスタバがあります」「そこへ誘導開始」みたいな。

40年位前に初めて出張でアメリカに行き、夜になると他にやることが無いから向こうのCNNとかスポーツ番組を眺めていましたが、その時に初めて「CC (Closed Caption)」というものを知りました。最初は何なのか意味がわからなったんですが、偶々それがONに成っているときがあり、そうすると画面上にCNNならニュースの内容が英語でパカパカ表示されるわけです。最初は、元々記録されていたものを表示しているのかと思ったんですが、当時でもちゃんとリアルタイムに音声を変換していて、だから結構タイムラグがあり音声を同時に着ていると凄くまどろっこしくて面倒でした。でも、耳が不自由な人にすれば、多少のタイムラグがあってもニュース内容が理解出来ることは重要なわけですよね。当時でも、確かMCとゲストとの会話だと、それぞれの発言の先頭に「MC) ...」「Gst) ...」みたいな感じで、どちらの発言か示しつつその内容を表示していたけれど、40年前の技術でもそこまでで切るのだから、現在はさらに洗練されているのも当然な気がします。それにその技術は、外国語の自動翻訳にも行かせるわけだし、ほぼリアルタイム翻訳機なんて言うのも既に存在しているのも、当時のそういう技術がベースなのかなとちょっと想像しています。やはり技術は人のためのものだと思いましたね。