むかしの日本IBMって、絶対カタカナ使わん主義でたしかに面白かった。まとめにあるようにシャットダウンを遮断って秀逸だったし、キーボードは鍵盤とかプリンタは印刷装置とか。↓ pic.twitter.com/s9A2S43GPl
— 佐々木俊尚@新著「フラット登山 日本を歩く旅60」7月8日刊行! (@sasakitoshinao) July 5, 2026
パソコン黎明期のちょっと前位から業界で仕事をしていた一人として、ちょっと違和感を感じる話し。いゃ、確かに当時は今では普通に使われている外来語をカタカナ表記した用語が、明治維新のように日本語化されていた時代だったけれど、私の記憶では確か当時JISだと思うけれど、対訳表みたいなものがあり、それに準拠していたのが日本IBMや大手メーカーで、それ以外のメーカーは比較的取り入れていたところ、カタカナ表記が多かったところ、色々あったと思います。なんせ当時は日本の家電メーカーほぼ全てが自社ブランドのパソコンを開発製造販売していた時代ですから、国内のパソコンメーカーはそういう大手や中小も含めて10社以上あったはず。
自分が社会人になりパソコン開発の仕事に関わる前は、まだそれ程パソコンが企業でも普及しておらず、まだまだホストコンピューター中心時代で、自分はその端末機器開発に関わっていました。その端末が段々と成長していき、パソコンが単独でもホストコンピューターの端末としても利用される直前くらいでしたね。で、当時は原典として英語のマニュアルがあり、国内のお客様にはそれを翻訳したマニュアルを提供するわけですが、どうしてもコンピューター用語が乱立した内容を、そのまま翻訳するには無理があるわけです。特に当時の日本(1980年代後半)は、高度成長期時代の終盤とは言えまだまだイケイケドンドンだった頃。コンピューターを扱うのは、企業内の「IT部門」という専門家組織で、所謂エンドユーザーは見よう見まねで端末を操作していた時代。確かその頃はまだ日本語表示も出来なくて、アルファベットのCode Pageに無理くりカタカナ(半角)を当てはめた「カタカナ画面」が表示されると驚かれた時代。で、企業ユーザー様はどうしても「英語アレルギー」 も強くて、アルファベットで「Keyboard」とか入っていると「日本語に直せ」と言われ「キーボードー」とか書いても「一般ユーザーは分からない」と言われて、で「鍵盤」と書くと「どう言う意味? 楽器のキーボードと違うの? えっ、JIS用語なの。なら仕方ない」みたいな感じで、要するに決まった言葉を使うことで、多分社内的な色々なリスク回避も兼ねていた気がします。
1990年代に入り、日本語化されたパソコンが普及するわけですが、当時は日本語表示(漢字)のために専用のビデオアダプターを各メーカーが開発して内蔵しており、その為に日本語WindowsもMSのベースコードに各社の変更点を加えて自社製の「○○版日本語Windows」が使用されていた時代。確か殆どのメーカーが、エンジニアをRedmondのMS本社へ常駐させて、MS製Windowsのベースコードを変更する作業をしていたはず。その為、Windows終了時の「Shutdown」を「遮断」とするところ「シャットダウン」とするところ、色々あったように記憶して居ます。でも、私の記憶では元々のMSのWindowsが「遮断」としていたので、文句があれば笹塚のMSKKに言うべきだと思う(マテ)。その後、パソコンが一般に普及してくると、どうしても堅苦しさもあるJIS用語では一般ユーザーには通用せず、またパソコン系雑誌も色々登場するようになると、言い換えから発音をカタカナ表記した今の用語に段々と変わっていったというのが私の記憶。だから「コンピュータ」なのか「コンピューター」なのかとか、「フロッピー」なのか「ディスケット」なのか、色々言葉や定義の揺らぎは良くあったと思います。
企業ユーザーにも「英語アレルギー」が段々と薄れていき、また多分外来語を日本語化するスピード感が加速してきたり、その為に適訳をはめられるような余力も無くなってきた事も有り、2000年代に入るとパソコン関係とかインターネット関係の言葉は、言語(英語)をカタカナ表記にしてそのまま使用するケースがどんどん増えて行き、今ではそれが当然になってきたように思います。個人的には外来語を意味する「カタカナ表記」が有る日本語だから、そう言う事も抵抗感なく包含できるようになっていった気がしますね。ただ、発音とカタカナが一対一で対応しているわけでは無いから、例えば「プロキシー」とか「プロクシー」とか、表記の揺れは未だに残るわけで、まぁそこは何ともしがたいのかな。今後AIを活用した言語翻訳が一般化すれば、そういう部分も含めて統一的な表現が可能になるんでしょうけど。