日本の「書道」のユネスコ無形文化遺産登録が「適当」という勧告が出され、「ユネスコ無形文化遺産」に「書道」が登録されることが確実に。私も子供の頃の習いごとの一つで小学生の頃に「書道教室」に通わされて、一応「特待生」まで上がって終了したけれど、かと言って字が上手いわけでは無い(笑)。しかも、習字半紙に筆で文字を書く(大体は四文字)事は慣れていても、小筆で左端に名前を書くのが何故か苦手で、それもあってか今でも筆ペンで小さな文字を書くのが苦手なのは何故だろうか。
このニュースを聞いた時に先ず頭に浮かんだのは「中国がクレームしてくるんじゃないの」という事。書道で書く「漢字」にしても、その道具である、硯、墨、筆、それらは中国から伝来したものであることは間違いない事実。日本で独自に変化・進化したから「墨書」あるいは「書」ではなく、「書道」と「~道」になるのだろうけど、どういう差別化というか中国の「書」との違いを言っているんだろうか。 登録に向けての「書道」の定義としては、
「筆、墨、硯(すずり)、紙などを用いて、漢字、仮名、漢字仮名交じりの書、または篆刻(てんこく)として伝統的な筆遣いや技法の下に手書きする文字表現の行為」
としているらしい。「篆刻」というと、先ずは寺社仏閣での「御朱印」での押印が思い浮かぶけれど、最近では頻度は減ったとは言え日常使う「印鑑」とか「社印」とかも含まれるんだろうか。道具や漢字に関しては、日本で生まれた「新漢字」やかな・カタカナ以外の文字は中国由来だけれど、広い意味での篆刻とか押印文化みたいなものも、今回の「書道」の範疇なんだろうか。個人的には「書く動作・所作」までが「書道」で、篆刻として判を作成する迄は含まれるけれど、それを押印して使用する行為はちょっと違う気もするけれど。
調べてみたら、「中国の書法(中国書道)」として、2009年にユネスコ無形文化遺産に登録済みなんですね。さらに「モンゴル書道(2013年登録)」「アラビア書道(2021年登録)」「トルコの伝統的処方『フスニ・ハト』(2021年登録)」というものも有るらしい。そこに今回日本の「書道」も加わったという感じなんだろうな。ただデジタル化がどんどん進み、書道どころか「手書き文化」も怪しくなってきている現在、本当に「遺産」に成りそうで、そこが恐い。考えてみたら、「手書き文化」どころか「手入力」すら最近のAI利用の音声入力が主流になれば消えていくかもしれない。確かスタートレックだったと思うんですが、トライコーダーにメモを手入力して同僚がビックリするようなシーンがあったように記憶していますが、最近ですらスマホに音声入力するのが普通になりつつあるしなぁ。文字を読むことは出来るけれど、書くことは出来ない社会人が普通になるのは、そんなに遠い未来の話では無いですよね。
早速今朝のニュースでは、書道教室の人気がアップしているとか、インバウンドのオプションとして書道体験みたいなものが人気と言うような話を流していたけれど、欧米は欧米で「カリグラフィー」という、飾り文字の文化もあるんですよね。ただ、あれってルールに従ったデザインで文字を綺麗に書く技術で、日本の書道のように文字を崩しつつそこに某かの「意味・意図」を含ませるようなものでは無いと思います。私は「漢字」は一文字で多層的な情報を提供出来るシンボルだと思っていますが、濃淡や線の状態で喜怒哀楽とか善悪とか、色々な付加情報を伝えるというか、読み手の心に訴えかけるような所が日本独自の「書道」の所以かなと言う気がします。「キャラクター/文字(Character)」ではあるんだけれど、「シンボル/印(Symbol)」でもあり、「グラフィック/画(Graphic)」でもあるし、場合によっては時の移り変わりみたいなものも一度に表現する「情報要素」が、書道の肝と言えるのかも。
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