「賛否両論」店主の笠原将弘氏のYouTubeチャンネルから、お嬢さんとの料理対決シリーズ。今回は、次女の夕莉さんがChatGPTにレシピ相談をしながら調理をして、お父さんの笠原氏との対決に臨むんですが、色々考えさせられるシーンが多くて、料理番組というよりはAIとの付き合い方を考えさせられる内容に感じました。
先ずビックリしたのが、夕莉さんと対話するChatGPT(愛称「チャールズ」)の合成音声が、かなり自然な日本語でかつ話方が砕けた口調で、最初は誰か吹き替えをしているのかと思ったくらい。流石に途中の質問や会話時には、ちょっと齟齬を感じるような躓きもあったし、バックグラウンドで考えるときには「ちょっとお待ちください」みたいな変な間もあったけれど、 実際に電話の向こうにいるフードアドバイザーみたいな人と会話しているような感じが80%位の自然さ。
今回はチャールズ(=ChatGPT)にレシピを考案して貰い、その指示に従って調理しましたが手順的に拙かったかなと思ったのは、その都度質問しつつ作業を進めたところで、先ずは一度全体の手順を説明して貰い、そこで先に切りものをしておくとか、調味料を準備しておくとか、もう少し事前準備をすることを理解していたら、多分夕莉さんの料理の完成度も高くなったと思います。これってまさに生成AIを利用する時の「肝」の一つだと思うところで、何か質問したらその回答をそのまま信じるのではなく、何度かやり取りをして遂行していくというか完成度を上げて行く作業(Refine)がAI活用では一番重要だと思うんですよね。その上で、その作業手順に沿って、本当ならば調理の様子を見ながら指示や注意できるのが理想。スマホならカメラもあるので、その内に「あぁ、塩が多かったから野菜を増やして」とか、「もう少し火を通してください」とかガイドする様になれば、文字通り「フィジカルCookpad」みたいなものが出来そう。
実の娘の料理という事も有るのかもしれないけれど、コメント欄にもあるように生粋の料理人である笠原氏が、決してAIのレシピなりその使い方を否定していないのは意外でもあったし、やはり新しいものを取り込んでいこうという「学習意欲」みたいなものが自分の技を磨く糧になっているんだなと感じました。笠原氏の料理番組なんかを見ていると、結構色々な地方の食材や調理方法を取り入れているし、基本は和食なんだろうけどその軸はぶれずに幹を太くして更に上へと伸びる大木みたいな感じですよね。そういう所は素晴らしいと思う。生成AIとの付き合い方とか、それとは別に自分の中でコアとなる部分をどの様に伸ばしていくのかみたいな事も含めて、料理レシピ以上に学びを感じたコンテンツでした。