2020年5月17日

マスク相場

政府配布の布製マスクが出回り始めて、それに対応するように不織布マスク(使い捨てマスク)も大量に出回り始めた事を記事にしている、共同通信。政府は、布製マスクの配布効果と言っているけれど、そんな事実は認められないと、相変わらずの論調だけれど「多様な経路でマスク輸入が増えた影響が大きく」と言うけれど、マスク不足で価格が高騰していたときなら分かるけれど、どんどん値段が下がっている状況で、大量に輸入するメリットは何だろうか。

布マスク配布関して発表されたのは、4月の初め。この時は、確かに唐突感は感じたし、不織布マスク不足の中で何で布マスクという疑問もありました。ただ、この布マスクの配布目的は、医療関係用に準備した布マスクで1億枚ほどの余裕が生まれ、その有効活用方法を考えていたこと。布マスクでは新型コロナウイルスを防御することは出来ないが、自分が感染源となる飛沫感染をかなり防ぐだけの効果はあること。布マスクが全世帯に配布されることで、今在庫を持っている業者などが値崩れを恐れて在庫放出する事が期待出来ることなど、説明して居ます。実際、この頃の不織布マスクは、50枚セットで4~5000円位の相場だったと記憶していますが(もっと高い物もあった)、私が布マスク前に予備で少し購入しておこうと思って4月の10日位に探すと、その時に購入したもので1枚80円位に。その少し前に購入したときには、1枚130円位でしたから、早くもアナウンス効果はあったかなぁと思いましたけどね。で、4月の12日位にマスクを注文したんですが、そのあと少しするとどんどんマスクの値段が下がってきて、「あっ、早まったかな」とちょっと公開もして。

そのマスクが届いたのは、結局5月のG.W.明けてから。この前後くらいから、マスクが普通に購入出来るようになったとか、逆に色々なお店の店頭とか路上などでも販売されていて、しかも値段が激安という書込も見るようになり、一気に値段が下がったことが伺えます。想像するに、4月に発注をかけていたマスクが大量に5月に届き始めて、慌てて裁き始めているんじゃ無いかという気がする。私が購入したマスクもそうでしたが、外箱こそ日本語が印刷された日本向けの製品のように見えるけれど、中に袋に入っていたマスクは、中国の検品用紙みたいな物が入っていただけのシンプルな物。輸入するときに少しでも大量に持ち込んでコストを下げたいだろうから、その袋詰めされたものを輸入して、国内で準備した箱に詰め替えて発送しているんじゃ無いかと一寸想像。中には、日本語がおかしい物も有るみたいだけれど、その場合は印刷も中国とかで行って、箱は箱だけで潰した状態で輸入しているのかも。

コストを下げるために、流通は船便利用だろうし、G.W.前から輸入検査は一杯だったことも考えると、布マスク配布が始まる前に、売り抜けようと一斉に発注を掛けたけれど、中国側の制限などあって輸出が遅れ、途中の通関も遅れ、G.W.が明けてやっと手元に届き始めて慌てて在庫処理を始めた、という感じだろうか。結果的に、当初布マスクを全世帯に配布する目的の一つであった、支柱在庫の放出と不織布マスクの入手だけで無く、全世帯的に「布製マスクを手作りする」習慣まで広まって、今後同様の流行自体となっても、殆どの世帯が布製マスクで先ずは対応して、必要な場所へはそれなりの機能のマスクが流通し出すのでは。国内でも製造設備がどんどん拡充されていっているので、結構以前よりも中国依存は減って、かつ不織布マスクの価格なんかもそれなりに以前よりも高くなって、国内製造でも利益も出るような状態に改善させるんじゃ無いだろうか。共同通信の記事では、
検証してみたが、多様な経路でマスク輸入が増えた影響が大きく、布マスクが価格を押し下げたとの根拠は見当たらなかった。
と書いているけれど、マスク輸入が増える切っ掛けで布製マスクの話だったし、需要があれば価格は下がらないわけで、不織布マスクの需要を下げた物は、布製マスクの配布でありそれによって起こった布製マスク手作りがブームになったことだと思う。大体、検証方法も見せず、増えた影響の根拠も記載せず、単に「効果は無かった」というだけなら、それってtwitterの記事にも劣る内容の新聞記事だと思うぞ。

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