2017年8月24日

雰囲気政治

ある意味衝撃的な内容の記事。小池神道への期待値が48.1%とほぼ半数に及び、さらに国政選挙での投票予定者も35.6%と与党自民党に迫る勢いというのも... 既存政党に対しての不満の受け皿としての期待値が大きいという結果ですけれど、うーん、本当にいいかの。受け皿と言っても紙のお皿、それも防水処理などしていない、ティッシュペーパーとかトイレットペーパーみたいなもので作った紙皿だぞ、ここは。

政党自体、まだその存在すら無いわけで、別の言い方をすれば形が無いからこそ皆さん美しい姿を想像してそれを現実に投影出来るわけで、それならそれで現実が見え始めると一気に醒めて行く可能性も高いような。ただ、小池都知事に対しての支持率が、男性でも68%、女性では78.9%という高い支持率を維持していることが凄く不思議。就任して1年で、形に表れている「結果」は、棚ぼた式に都議会議員選挙に大勝したという事くらいで、オリンピックも豊洲移転も引っかき回すだけ引っかき回して何も進まないというか後退だけしているのに。

ただ、別の見方をすると、やはり「政治」は、その時の雰囲気とか場の流れなんだなという気が改めてしますよね。よくよく見ると、民進党だって「小池戦法」と同じ事をやっている。女性代表と言う点を初めとして、都議会のドンに対して国政のドンの存在もある。オリンピックの経費削減も、同じように利用出来たはずだし、豊洲移転問題は例えば米軍の沖縄基地問題とか復興問題とか、幾らでも自分達が活躍して見せ場を作る舞台は揃っている。でも、選んだ題材が森掛け問題に加計学園問題という、所謂「そば事案」であり、それらは最初から筋悪案件として誰もが認識していたもの。結果的に、自分達の努力で話題は継続し居るけれど、森友学園は理事長夫婦の逮捕となり最近では疑惑追及の話なんて全く登場しなくなってきたし、加計学園問題にしても逆に民進党の玉木議員の疑惑とか指摘されて、さらに最近では当初の安倍総理の口利き問題から、承認手続きの話にすり替わってきているし。

都議会第一等に躍り出た都民ファーストは、新人が多数のためか情報公開を停止し、選挙前とは180度異なる対応をしているけれど、それを批判する声は殆ど出てこない。何か大きな失敗が生まれれば風向きも変わるんだろうけど、でもそれでも一回や二回の失敗では今の状態が大きく変わることも無いだろうなぁ。それだけ大きな幻想が何故過去池と知事の周りに存在している事が凄く不思議。一方で民進党の周りには、そういうものの存在は一切感じられず、何をやっても批判され否定され無視されるような状態。今行われているはずの代表選挙にしても、どれだけの関心が持たれているかと言えば、多分上野のパンダの赤ちゃんの方が認知度は遥かに高い気がする。

政治だけで無く、最近はネットの影響もあるんだろうけど「雰囲気」とか「気分」で左右されることが多き大きくなった気がします。雰囲気的なものの影響が全て駄目とは思わないけれど、やはり根本はその考え方とか方法とか結果で評価されるべきで、なぜなら自分達の生活に直結してくることだから。それを、その場の雰囲気で良い・悪いと決めしまうのは、簡単ではあるけれどその後の責任を一切考えない行為でもあるわけで、本当ならば「メディア」なる第四の権力がそういうところを見てブレーキを掛けるならアクセルを踏むなり、場合によってはハンドルを回して方向を修正させるべき何だろうけど、今はメディア自身が自分のいきた方向にアクセルを踏んでいる状態ですからね。そう言う意味で、上手く悲劇のヒロイン的立場で都知事選挙を勝ち上がり、その人気を武器にメディアを味方に付けた小池氏の戦略勝と言う事なんでしょうね。蓮舫氏が同じ事が出来なかったのは、小池氏と比べて経験知での老獪さが少なかったことと、やはりあの勝ち気な性格で敵に回す存在が多いから何じゃ無いだろうか。メディア側も、また雰囲気に流される存在で有り、だからこそ分かりやすい構図なり存在を好むんだろうな。

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