2015年5月17日

呉越同舟

一地方空港ながら、国際線路線の方が多いという一寸特異な空港になりつつある静岡空港。その中でも、中国との路線が多数を占めているのでこういう訪問も納得ですが、これから静岡県に中国からの観光客が溢れてくるかと思うと一寸頭の痛いことも。みんながみんなそういうわけでは無いことは理解していますが、やはりこういう観光でしかも団体で初めて日本に来る初めて海外旅行するというセグメントの人達は、本当に「我が道を行く」を日本でも見せてくれるから、正直なところ買い物以外の場所では迷惑。新幹線で行き来していると、時々こういう団体さんと遭遇するのですが、もう一目で反れと分かります。と言うか、目で見える前に甲高い大きな声で話している様子が聞こえるから、あぁあの辺に居るのねと分かると避けて通ったりして(笑)。こういう団体さんの困るのが、その行動様式。ガイドブック等を身ながらの移動だから仕方ないのかもしれないけれど、エレベーターの乗り口や降り口で急に立ち止まって何やら調べ物をしたりするから、後から歩いていると非常に迷惑。さらには、歩道を塞いだりとか店舗の出入り口に大きな荷物を置いて何か人待ちとかしているのかずっと塞いだままとか、そう言う不愉快な場面に遭遇したくないから、結果的にそう言うお店なんかも避ける傾向になりつつあります。

実は、以前はよく通っていたヨドバシ。ところが、最近ではカメラとか腕時計売り場に行くと、半分くらいはこういうお客さんがいつも集まっていて、だからなかなか商品をゆっくる見る余裕が無い。それに店員さんも海外からの買い物客優先なのか、手の空いている人もなかなか見つからないし。結果、最近は殆ど寄らなくなりました。余り買いたいものが無いと言う事もあるけれど、ああいう不愉快な場面に遭遇するなら通販でも良いかなと割り切るようにもなってきたし。

日本人も何十年か前に同じような事を主にヨーロッパで見せてきたわけで、そう言う意味では「いつか来た道」ではあるけれど、まぁひいき目に見たとしても一寸酷いなと感じることが多々あるのが困りもの。「リアルな日本」を見て何か感じて貰うことは、中国で流布されているような間違った認識を校正していくのに有効だとは思うものの、その日本人がいつまでこういう無遠慮さに耐えることが出来るのかそっちの方が心配です。

こういう行為が広くメディアで公開されると、日本人としては「だから中国人は」という意識が大きくなる危険性が有る一方、そう言う情報は公式私的色々な媒体を通して中国にも環流するわけで、それが新しい刺激や認識になって彼らの成長に繋がればという気持ちもあるんですよね。そう言う自然な流れでの認知というものって、上からの押しつけでの矯正とは異なる本当に身になる成長になるだろうし。日本経済の大きな推進役の一つでもある「爆買い」が長く続くためにも、それだけ長く続けば今の関係ももう少し良くなるだろうし。「呉越同舟」と言っては失礼かもしれないけれど、そこから少なくとも同じ方向を目指すくらいの協調は生まれてほしいもの。

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