多分この週末一番の話題は、大阪都構想の住民投票ではなかったかと。投票前の予想はどちらも傾く微妙な状況で、結局通常の議員選挙よりも高い得票率を得た投票は、僅か1万票余りの差で「反対」が勝利。この結果を受けて、橋下大阪市長は人気一杯での政治家引退を発表し、維新の党も執行部が総辞職する状態で、今後空中分解しそうな雰囲気。
大阪府と大阪市の二重行政を嫌って、自ら大阪府知事、大阪市長と転身して改革を掲げてきた橋下氏の、最後の大仕事だったわけですが、根強い反対意見が僅かに優ったという感じですね。もう一寸何か風が吹いたら、簡単にひっくり返りそうな感じでもあるので、これで「決定」というのは一寸酷な気もします。もっと票差が付いての決定ならねぇ...
大都市と地域行政の二重行政をどの様に判断するか難しいと思うけれど、大阪市よりも大きな横浜市は、別に神奈川県を神奈川都にしようという話しをしているわけでも無く、名古屋もしかり。「都」という行政形態が良いか悪いか判断するのは難しいけれど、正直なところ最終ゴールは「都」であっても、もう一寸何か出来ることは無かったのか個人的には疑問な点も。
実際、橋下氏が市長になってからの大阪市って、どう変わったのか何が欲なり何が悪くなったのか、今ひとつ見えてきません。公務員給与のカットやいろいろと刺激的な報道は忘れた頃に出てきますが、それがどれだけ例えば危機的な財政改善に貢献したのかも不明。外の人間にとやかく言われたくないだろうけど、外にいても見えるくらいのことで無いと、中の人達は実感できないのでは。
一番の問題は、求心力でもありシンボルでもあった橋下氏が消えることで、とうの存在すら疑わしくなる「維新の党」。多分二分、三分、色々分裂して、既存の政党に吸収されるんだろうなぁ。一番恩恵を受けるのは民主党だったりして。いずれにしても、結果は「反対」ですが、7割近い住民のさらに半分が「賛成」しているだけに、その「民意」を汲んだ方向性も考慮して欲しいですよね。まぁ「民意」なんて、メディアが適当に使うものだけど、今回の都構想の投票結果と言うは通常の議員選挙とは違う意味を持った新しい「民意」の現れかも。
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