ウクライナ軍の強さはドローンを技術的に進化させたことだけでなく、それを駆使する体制を迅速に整えたこと。「ウクライナのドローン産業は迅速に試行錯誤を重ねることで発展してきた。成果をあげたアイデアはすみやかに大規模に実装され、うまくいかなかったものはばっさり捨てられた。ギャクナードは… pic.twitter.com/PCh3EseQC7
— 佐々木俊尚@新著「フラット登山 日本を歩く旅60」7月8日刊行! (@sasakitoshinao) July 1, 2026
佐々木俊尚氏の引用から、ウクライナ軍攻勢の理由の一つであるドローン開発の加速化に関して。ドローン技術もそうだけれど、それを実現している開発体制がウクライナ軍攻勢の注目するべき要因という分析記事。
引用元のForbesの記事を読んで最初に感じたのが、「これって『集合知』と『アジャイル開発』の合体じゃないの」ということ。ウクライナは、迅速にというか短期間でどんどんPDCAサイクルを回して、製品の機能性能向上を最優先している事が今回の秘訣と言って良いのでは。PDCAと言ったけれど、最後の「A(Action)」に関しては、これまでなら「問題点を解析して、その根本原因を解明し、必要な対策を提案して実装する」みたいなことをやっていたけれど、そんなまどろっこしいことはやらずに「良ければ採用、駄目なら削除」という二択みたいな事なんでしょうね。これって生物の進化過程が加速化されているようなものですよね。自然世界の中では、弱者は何か対策を見つけない限り生き残れない。人間の仕事のように「問題の原因はなんだ」なんて検討している時間は無いわけですからね。
さらに言えば、この改善活動を現実世界で回すよりは、仮想環境を作ってそこで現実時間の何倍何十倍もの速度で改善を繰り返したら、さらにスピードアップするはず。実際中国発の二足歩行ロボット等は、そう言う環境下で人工知能の学習効果を加速化させて、世界トップの機能実現をしている。「失敗は成功の母」と言うけれど、そこには失敗理由の要因分析をして、それを次に生かすというフィードバックがあるんですが、今の加速開発は兎に角優勢なものだけ残して進むという、ある意味歪な加速開発にも感じられます。確かに何世代か後には、凄い機能の製品が出来るかもしれないけれど、実はとんでもない爆弾を隠していて、例えば突然自爆したりとか、二足歩行の不便さを嫌がり別の形態へと変異するかもしれない。車でスピードを出しすぎるとハンドル操作が難しくなるように、加速して一気に機能実現するのは良いけれど、ちゃんと要所要所でチェックして、本来の目標から逸脱しないような「箍」をはめることも忘れないようにしないとなぁ。
国の生死がかかるドローン開発なので、それも加速開発を推進している大きな理由だと思います。また、自分達のドローンだけで無く相手側のドローンも研究をして、その解析内容を友好国と共有するという事もやっているらしい。先日佐々木氏も紹介していたけれど、ウクライナは鹵獲したり対戦したロシア製兵器の解析情報をデータベース化して共有したりもしているらしい。戦争は科学技術を一気に加速すると言われて、それはコスト度外視で相手に優る武器や防御装置を開発する必要性もあるし、やはり国としての生死がかかる状況ではなりふり構わず優れたものを作らないといけないという理由も大きいでしょうね。ウクライナは4年間粘り、何とか劣勢を挽回するところまでこぎ着けたけれど、やはりいざ物事が発生してから対応していては遅いことも事実。「戦争準備」という批判も有るけれど、やはり万が一、万万が一の場合に備えて、出来ることは予め準備しておくことは重要だと感じますね。
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