ReHacQリベラルアーツの小泉悠東大准教授による、混迷する世界でのパワーバランスの中で難しい日本の立ち位置についての、一週間前の前編に続いての後編。4年前のウクライナ戦争勃発時に、突如彗星のごとくネット界隈に登場して私も知った小泉氏ですが、やはり淡々と語る軍事論やロシア情勢に関しての考察は説得力がありますよね。
昨日は、アメリカ・イランの停戦協議も決裂して、ホルムズ海峡の混乱は長期化することが予想され、それによる石油価格の上昇はロシアの石油収入を助けることに。そのため、回り回ってウクライナやそれを支援している欧州や日本にとっては好ましく無いというのはなるほどと納得出来る説明。ホルムズ海峡が閉鎖されて原油輸入や航空路が閉鎖されてしまい、日本のみならず世界各国の物流や生活状況が混乱していますが、同じ様な話が一見無関係そうなウクラナイ情勢にも影響するように、何だかんだ言っても世界は持ちつ持たれつなんだけれど、それでも争い事は何度も繰り返されるのは人類の宿命なんだろうか。
日本としては「のらりくらり戦略」が今の所唯一可能な対策というのは、何となく納得出来るけれど、コンテンツの中でも指摘されているようなミドルパワー国連合みたいな話から、核戦力以外の効果的な抑止力に至るまで色々と考えて準備する必要性をひしひしと感じますよね。そう言う意味では高市総理が提唱している経済安全保障という考え方も、その「抑止力」の一つだと思うし、以前もロシアへの密輸出で問題になったNC装置などの工作機械なんかの技術力は、もっと真剣に考えないといけないんでしょうね。この辺りは中国もかなり技術力が上がっていて、ロシア-中国で解決出来る可能性も大きいので中々厳しい気もするし、日本が得意な半導体関連にしても、やはり中国が力業で技術革新を進めているところもあるし。
コンテンツの中では、日米同盟に悲観的な意見も出されていたけれど、やはり世界の強国と言える、アメリカ、ロシア、中国の中での唯一西側の強国であるアメリカとの関係を継続して行くのが、日本の重要なオプションであることは紛れもない事実というか現実だと思う。2年半後には、少なくともトランプ大統領は交代するはずで、その後どうなるかは日本が何か出来る話ではないけれど、誰が大統領になろうともアメリカにとって日本を手放す(縁を切る)事が最後の選択肢になるような依存関係を何とか作らないといけないんだろうなあ。そう言う意味では、石破政権で結んだ80兆円規模の経済政策とか、今小泉大臣が進めているような日米防衛協力みたいな事は、もっと真剣に考えた方が良いのかもしれない。小泉悠氏の次のコンテンツにも期待したいですよね。
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