2024年8月7日

Lexus NX350h Impression (9) - 給電システム

前回車内Wi-Fiシステムの検証とかやったときに、仕事で使っているノートブックパソコンを持ち込んで、VPN経由での社内システムアクセスとか可能か確認しました。短い時間の利用ならばパソコンのバッテリー利用で十分ですが、本当に「リアルモバイルオフィス」として、どこかに出かけて屋外で仕事をするような場合には、パソコンやその他デバイスの電源確保は重要な課題になります。今回NX350hを購入するときには、プラグインハイブリッド車のNX450h+と迷ったんですが、その理由の一つに万一の場合、災害時など非常時の場合、十分ではなくても必要最低限の電源確保をしたいという事がありました。NX450h+の場合、18kWhのバッテリーを搭載しているので、結構な電源確保が出来ます。ただ今回購入前に色々調べていたら、ハイブリッド車のNX350hでも搭載しているバッテリーと、さらにそのバッテリが過放電しそうな場合にはエンジンを起動して充電しつつ電源供給が出来る機能が搭載されていることが分かり、それならば自分が欲している「非常時の電源確保」の目的ならば、NX350hでも十分じゃないかと判断したわけです。

NXのカタログを見ると、NX450h+とNX350hの給電システムは、車内に設定されているアクセサリーコンセントを使用する場合は、同等に使用可能。それに加えて、NX450h+の場合は、車体外側の外部からの給電口にある「AC外部給電システム」から電源を取り出すことが可能という点が違う部分。これ、何を繋ぐかにもよりますが、NX350hでも車内のアクセサリーコンセントに接続したAC100Vのコンセントを車外に出して(※後部座席のウインドーを少し開けてケーブルを通すんですが、その隙間を埋めるカバーみたいなものが付いてくる) 使用する事も可能で、コンセントの位置が違うだけでそんなに違わない気がするんですよね。日産のLEAF等は、車から家に接続して、家電を一日二日賄うようなコンセプト図を良く出していますが、非常時に必要なのは、それでエアコンや冷蔵庫が動くよりは、個人的にはまずは通信手段の確保と維持であり、夜間などの灯りの確保が優先するんじゃ無いかと思っています。その場合は、NX450h+の2倍3倍ものバッテリー容量を保有しているLEAF程は必要無いんじゃ無いかと思うんですよね。特に、LEAF(BEV)は外部給電しないとバッテリーに充電出来ないけれど、NX450h+やNX350hはエンジンを回して発電して充電出来るから、ガソリンの残量だけ気にすれば見かけ上のバッテリー容量は大きくなります。そう考えると、LEAFの用に「大容量のバッテリーを確保する」よりも、NX350h/NX450h+の様に「自家発電装置を確保する」方が万一の場合は有利じゃないかと私は思うんですよね。そんなことを考えて、NX350hのメーカーオプションである「AC100V/1500W非常時給電システム」を今回は追加しました。これにより、センターコンソールの後部座席側と、ラゲッジルームに通常のコンセントが設置されて、必要な時にはここに家電類を接続して利用することが可能になります。利用するときは、タッチパネルの設定から「使用可能」に設定する必要が有り、デフォルトは「使用しない」なので、無意識に何か接続されて放電してしまうことはなさそうです。

今回はWi-Fi接続しているノートブックパソコンを接続。設定で「使用可能」に変更して、いつも使っているACアダプターを接続して、反対側のType-Cのコネクターをノートブックパソコンに接続すると、給電状態を示すLEDが点灯してちょっと感動(笑)。今回は短い時間のトライアルだったので、車内のバッテリー残量で間に合いましたが、足りなくなれば自動的にエンジンが起動して充電されます。1500Wなので、100V機器で15A迄接続可能ですから、複数の家電やドライヤーみたいな消費電力の大きな家電が接続可能。実際どんな場面でどの様に使うか迄は予測できないけれど、安心感はありますよね。また、このオプションでは、100VのコンセントだけでなくUSBも2口増設されるので、スマホとか照明装置みたいなものはそっちを使えばコンセントも節約できますし。疑問なのは、エンジンが発電装置として動作してバッテリーに充電しつつ家電利用出来るのは良いのですが、車が停止状態でどれくらいエンジンを動かせるのだろうかと言うこと。ちょっと古い車だと、停止したままエンジンを回すと空冷が十分ではないのでトラブルになると言われていて、だからかならずバッテリー上がりで充電するためにエンジンを回すときには、停止した状態では行わず必ず運転して車体を移動させつつ外気がエンジンルーム内に取り入れられて冷却されるようにしろと言われましたが、最近の車はそう言う事は気にしなくて良いんでしょうかね。そうなると、燃料タンク55L分で発電したら、どれくらいの電力が確保出来るのかだろうか気になります。まぁ、そこまで気にするんだったら、別途発電装置を購入しておけということだろうけど。将来的には無線機を搭載して見晴らしの良いところからOAしたいとも思っているので、この機能は非常時以外にも活用したいですね。

以前も書いたことがありますが、アメリカ出張中に向こうのレンタルアパートみたいなところで生活して居た事がありました。その時、ハリケーンの直撃を受けて町中が一週間位停電になったことがあります。幸いにも、そのアパートは現地の電力会社の直ぐ裏手にあったので、いの一番に復旧作業が行われて、停電していたのは半日くらいで私はそんなに困らなかったのですが、朝起きて停電だと気がついたときには、さてどうやって食事とか準備しようかと悩みました。煙草を吸わないから、ライターの類はないし。そこで思いついたのが、車のシガーソケット。ここで火をおこして、コンロに点火することが出来たんですが、今は電気が取れる時代なんだなとちょっと感慨深いものがあります。今回のNX350hにも、そのシガーソケット用の端子(カタログには「アクセサリーソケット(12V)」と明記されていて、火を付けるヒーター部分は蓋だけになっている)は準備されているんですが、多分一度も使わずに終わりそう。ここにデバイスを挿入して、USBの電源をとるような製品も有るみたいですが、そんなにUSB端子を増やしてもなぁ... ここからは、USB端子の5Vに対して12Vが来ているはずなので、そこに挿入してUSBのPD (Power Delivery)対応のType-Cが接続出来るオプションとかあるんだろうか。探してみると、AnkerR等から出ていますね(67Wも取り出せるんかい!)。それが出来ると、今回使用したパソコンならば、わざわざ1500Wの端子に接続しなくても、そこから充電しつつ利用出来るようになりますから利便性はアップ。ますます車内に引きこもり状態になりそうです(笑)。(続く...)

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