2024年8月6日

Lexus NX350h Impression (8) - Wi-Fi APとCarPlay

まだまだ続く、NX350hのベンチマークテスト(と言うほどでもないけれど)。NX350hには、UX200には無かった・選択しなかった機能が色々あるんですが、その中でも「車内Wi-Fi AP (Access Point)」はちょっとビックリ。車内にWi-FiのAPが設定されて、同時に最大5台までのデバイスがWi-Fi接続出来るという物。Lexusの場合UX200の時も、社内環境のモニターや緊急時の連絡用に「G-Link」と呼ばれる公衆回線(KDDI系列のauの4G回線)が車体に内蔵されていて、常にモニターすると共に、例えばカーナビの地図データの更新等も、この機能経由で自動的に行われる仕組みにはちょっとビックリしました。まぁ、データ通信用のタブレットを装備していると思えば、そんなに不思議はないけれど、それでも年間何十万台(世界的だと何百万台?)も出荷される車一台一台に通信回線を設定して出すというのは、その準備もそうだけれどそのデータを受ける側の準備や設備も結構大変だと思うのですが。でも、今ではそれなりのクラスの車だと普通に装備されている機能らしく、いゃぁ知らない間に時代はどんどん自分の想像の先を行くなぁと、浦島太郎状態の自分です。

今回は、その通信回線を利用したWi-FiのHotspotサービスがNX350hでは提供されていて、ただし利用量は別料金。月1,100円(税込)ですが、一応通信容量は「無制限(※三日間で6GBを越えた場合は速度制限など有り)」となっているので、これは使い方次第では有効かも。で数分悩んで、「これも世のため人のための人柱」と、ついポチッとしてしまいました(笑)。今回のLexusの場合は、以前から提供されているアプリ「My Lexus」を中心に色々設定等するのですが、このWi-Fi利用もこのアプリから申し込みます。納車時に、アプリと現車をまずリンクして設定作業が始まるので、当然と言えば当然なんですが、ちょっと違和感は感じます。クレジットカードの情報を登録してないと最初は怒られましたが、一度登録するとあっと言う間に登録完了。使用可能なWi-Fiは、802.11b/g/nなので、スピード的にはそんなでも無いけれど、多分WAN側が4Gで対応するからそれ位に制限しているんだろうなぁと想像します。実際に使用するには、車内でそれぞれのデバイスを登録する必要があります。登録台数は何台でも良さそうですが、同時に接続して利用出来るのは最大5台まで。まぁ、普通に利用するには十分ですね。車内のタッチパネルの設定画面からWi-FiのHotspotを「ON」にすると、その車のAPのSSIDとPasscodeが表示されるので、それを手入力するかWPS対応デバイスならそれで簡単に接続も可能。私は、今回の検証用に仕事用のノートブックパソコンといつも携帯しているスマホのiPhone 15 ProとPixel 6を接続してみました。スマホの2台は特に問題無くWi-Fi接続して、ワイヤレスのアイコンが表示されます。パソコンの方もすぐに登録されて、Wi-Fi接続後にVPNを起動して社内システムにアクセスしてみましたが、普通のメール程度ならストレスなく利用出来ました。これで、VoIPの通話(TeamsかZOOMとか)も問題無く出来るようならば、それこそパソコンを持ち出してどこかにドライブして、電話会議が必要な時にはサービスエリアに止めてゆっくりと外の景色を見ながら参加することも可能で、それこそ「リアルモバイルオフィス」じゃないか、と勝手に妄想を膨らませていました(笑)。まぁ、auの回線がどこまで安定して利用出来るかですが、確か高速とか幹線道路沿いには、auって結構熱心に基地局とか設置しているんじゃなかったかな。今度平日の昼間に、浜名湖サービスエリアへ移動して、ここから仕事をしてみるつもりです。

自分がパソコン開発をし始めたときは、「通信機能」と言えば外付けモデムの時代で、それがWi-Fiが標準になり、さらにSIM内蔵でWANでの常時接続が出来るようになると、使い方も大きく変化してきます。私は契約していないのですが、音楽配信のサブスクとか利用している人だと、月1,100円で運転中聴き放題になるわけで、これは結構生活のスタイルが変わるんじゃないだろうか。あるいは、スマホ中心の生活をしていて仕事やプライベートで運転する時間の長い人なども、社内にいるときにはその分スマホの通信データを節約できれば、月額利用料金との相殺で1,000円分くらい元が取れてしまうかも。家族連れとか子供がいるときには、もう使い勝手がありすぎでしょうね。移動中子供が飽きないように、データを予めダウンロードしたりDVD等のメディアを用意しなくても、その時その時に好きなコンテンツを選べますから。後、私の場合はスマホで契約している回線はdocomoだけなんですが、車内からだとau回線利用になるので万一の場合の冗長性確保という点でも有利になりそう。想像ですが、auの3G回線が終了して基本4G回線利用になり、データ通信量が増えたことで、このHotspotサービス以外にも、例えばドライブ記録をクラウドに保存して後から確認出来たり、それこそ利用履歴が保管されるような機能がNX350hでは可能になっていて、正直この5年間の進歩は凄いなと感じました。次は5Gあるいは6G回線を利用して、リアルタイムで走行状態をモニターしつつ、自動運転を実現するのだろうか。

で、Wi-Fiで感激しつつ、もう一つやってみたかったApple CarPlayも試してみました。これは、手元のiPhoneを車内システムに接続させて、iPhoneの操作が車内のタッチパネルで可能になるもの。UX200購入の時も、あと数ヶ月遅ければマイナーアップデートで社内システムがCarPlay対応のものになったんですが、数ヶ月違いで試すことが出来ませんでした。今回は、そう言う意味では満を持してのトライになります。iPhoneをWi-Fi接続させるとHotspotが利用出来なくなるので、USBケーブルで接続してみましたが、正直30秒で飽きてしまいました(苦笑)。これ、iPhoneとかiPadを日頃からカーナビとかでオンダッシュで使用している人は凄く便利なんだろうと思います。でも、CarPlay使用時はiPhone/iPadの画面で車内タッチパネル画面が占有されるので、NX350hのその他の機能操作がしにくくなります。私の様に全て初めての人間にすると、二重に知らないシステムが同居しているようなもので、更に使いづらく感じますね。何かの時にいつでも充電出来るように、車内のUSB Type-A/CからType-CになるUSBケーブルは室内のトレーに常備しておくことにしましたが、多分CarPlayは(AndroidのAndroid Autoも)利用することは無さそうです。今回一番不便を感じたのは、iPhoneはすでにBluetoothで車内システムに接続していて、電話とオーディオもコントロール出来るようにしているのが、CarPlayにするとそれが使用不可にされてiPhone側でのコントロールになること。これ、その人の好みもあると思いますが、私はちょっと不便と感じました。まぁ、全ての機能が優れているわけでもないし、その人のTPOに有ったものを上手く利用すれば良いわけですからね。今回はCarPlayは利用しなくても、車内Wi-Fiで十分元は取れると思います。(続く...)

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