2024年8月5日

Lexus NX350h Impression (7) - シーティング

 ほぼ毎日運転するようにして、車本体のエージングと自分自身の習熟訓練に余念の無い日々(笑)。本来の運転機能というよりは、その補助機能と言って良いと思うのですが、座席関係の機能もこのクラスになるとやはり「ひと味違うなぁ」と感じます。最初のハリアーは、時代的にも機械式で座席を前後に移動したり、背もたれの角度を変えて、自分に適したポジションに設定し、それで運転をしていました。今でも多くの車ではそういう仕組みだと思いますが、UX200を購入した時にビックリしたのが「電動シート」。前後と背もたれの傾きだけでなく、座面の上下に前後部分を持ち上げたり、さらにはハンドル位置も前後・上下に移動可能。そのポジションは、最大3個まで保存出来、始動時に自動的に前回使用したシートポジションまで移動し、下車時に電源を落とすと自動的にシートが後退して、降りやすくしてくれます。この電動シートを知ってしまうと、もう昔の機械式のシートには戻れません。今回もNX350h納車までの一月ほど代車でプリウスに乗りましたが、この子も残念ながら機械式シートで、乗り降りの度にシートを前後に動かすのが面倒。運転位置にしたままだと、降りるときに足が窮屈だし、これだけでも「早くNX350hが来ないかなぁ」と一日千秋の思いで納車を待ったものです(笑)。ドイツ車の高級車だと、シート位置だけでなく背もたれの左右部分も動いて体を保持するような、それこそレーシングカーみたいなホールド体制になるものもあるらしいけれど、そこまでは不要ですが、乗り降りの時にシートが後退して乗りやすくなるのは、個人的には全ての車に搭載して欲しい機能だと思います。

UX200を購入した時にちょっと困ったのは、それまでのハリアーの運転目線よりもぐっと低い位置に目線が下がってしまったこと。これは車体の底面が下がったことや、シート自体が多分薄くなったこと。それと、UX200は運転席から左側のフロントウインドーの視野が狭くて、少しでも視界を確保するために運転席側の座席を一番低い位置まで下げていたから。そのため電動シートで座席位置は下がるものの、座るときにはドスンとお尻が落ちる感じになるし、降車するときには低い位置から立ちあがるから「よっこいしょ」みたいに、乗り降りが少し大変でした。特に駐車場とかに並列駐車していて、ドアを目一杯開けられないような場合には、「せっかくグルメ」でバナナマンの日村氏が黄色いフィガロから降りる時みたいになってしまう(笑)。で、今回のNX350hの場合は、最低地上高がUX200の160mmからNX350hでは185mmと2.5cm高くなっているのと、多分シートの座面の厚みもUX200より暑いんじゃ無いかと思います。ですから、普通に座ったときの目線位置が昔のハリアーくらいの高さに感じます。当然乗り降りの時も、自然に腰がすっと運転席に入り、降りるともそのまま横を向いて腰の位置が落ちることなくそのままスッと立ちあがることが出来、非常に乗り降りが楽になった気がします。車高を見ても、UX200が1540mmに対してNX350hは1660mmと+120mm(12cm)高くなっているのに対して、室内高はUX200が1170mmに対して、NX350hが1190mmと室内は+2cmしか高さは広がっていないから、地面からの高さとしては10cm位は上がっている計算になります。となると、座面の厚みとかも含めると、UX200に対して15cm位はNX350hは座面が上がっているのかな。それが、乗り降りに対して感じていた不便さを、今回解消してくれた気がします。

シートの素材は、UX200の時はレザーシートではなく合成皮革を選択。こちらの方が汚れに強いかなと思って、実際購入して数ヶ月後くらいにスタバのコーヒーを助手席に溢して慌てたので、この時の選択は正しかったように思います(笑)。今回も、どちらでも良かったんですが、今回はVersion Lを選択すると自動的に本革シートになるので、お手入れが大変そう。UX200の時は、Version LやF Sports等ベースグレード選択後も、いろいろオプション選択が出来たんですが、今回はベースグレードを選択すると、メーカーオプションはそれでほぼほぼ決定で、以前よりはオプション選択が減っているというか限定されているというか。この辺りは製造効率化の為でしょうか。まぁ、好きな人は色々なエクステリアとかインテリアを組み合わせて、場合によっては社外品なんかも活用するんでしょうけど、私はパソコンやそれ以外の製品・商品に関してもそう言う事に余り興味が無くて、基本デフォルトで自分の好みの範囲で使えるものを選択して利用すると言う主義。デジカメもそうだし、Windowsもマウスのボタンを左右入れ替える以外は、殆どデフォルトで使っています。で無いと、機種変更とか更新した時に面倒だから。それでも、FEPにATOKを入れたり、スタートメニューの設定はカスタマイズしたりと、全く何もしないわけではないのですが、いつでもリセットして初期化はしても、そこからのリカバリーが簡単で早いことを優先しているつもりです。それが自分にとって生産性が一番高いと思うから。そう言う意味では、今回のNX350hのオプション選択の仕方には不満は無いですね。

運転席の電動シートとポジションメモリーは、UX200の頃から便利だと感じているんですが、これバックミラーとは連動していないのが残念。ポジションメモリーの使い方には色々あると思いますが、家族で車を共有する場合には、#1/#2/#3と別々の人が設定する可能性もあるわけで、その時にはバックミラーの位置も異なるはず。バックミラーも電動化してもらつて、こちらも連動してそれぞれポジション設定して欲しいですね。上位グレードだと、そこまでやっているんだろうか。「電動化」と言えば、今回のNX350hはバックドアの開閉が電動化されていて、真後ろで車体の下をキックするような動作をすると自動的に開閉してくれます(ハンズフリーパワーバックドア)。UX200の時にもオプションであったんですが、つい追加する事を忘れて後から後悔した機能。単に開閉するだけでなく、開閉するドアの周辺に人がいると離れるまで動作を遅延させたりと、安全性も考えられていて便利。スイッチ操作でも開閉は可能ですが、特に締めるときにはドアの位置が高い(地上から2.2m位あるらしい)ので、私でもギリギリくらいですから、ハンズフリー機能は必須ですね。更に、今回納車時に教えて貰ってビックリしたのは、後部座席の収納(倒す)展開(立てる)がモーターで操作できること。UX200だと、背もたれの上部にあるラッチを引きながら背もたれを倒すと倒れて、同様に引き起こすと元の位置に戻るんですが、これが結構面倒。ボタン一つで操作できるのは便利以外の言葉が浮かびません。ハイブリッド車以外にも利用可能な機能なので、バッテリーを積んでいるからいろんな所にモーターを仕込んでいるわけではないだろうけど、電装系の消費電力ってどれくらいなんだろうか。PHEVのNX450h+は、51Ah×355.2V=18.1kWhの容量を搭載しているんですが、NX350hは4.3Ah×259V=1.1kWhと1/20程度の容量。NX450h+のバッテリー走行距離は87kmなので、NX350hの場合はバッテリーがフル充電の場合でも5km程度しか走行できない。プリウス等がどうなのか知りませんが、ハイブリッドって走りながら充電をして、それでバッテリー走行をして、直ぐにまた走りながら充電をして、という「自転車操業モード」で動いているんだな、妙に感心してしまいました。(続く...)

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