2024年8月4日

梅仕事2024 (3) - 土用干し

赤紫蘇漬けまで進んだ、今年の「梅仕事」。二週間ほどの間に、透明だった梅酢は赤色に変わり、中の梅も赤色に染まってきたように見えます。次は「土用干し」で、三日間梅の実を外干しして水分を飛ばし、さらに紫蘇の葉や梅酢も日光に当てて消毒する作業です。問題は、三日間晴天が続くタイミングを見繕わないといけないことで、今年は猛暑が続いているので多分大丈夫だろうと想定。「土用の丑の日」は、今年は7月24日(と、8月5日)なのですが、それよりは早い7月20日からスタートすることしました。実は、その前日は出かける用事があったのと、翌週も水曜日に会社の用事があり出かける予定が決まっていたため、その間の四日間を逃すと、土用の丑の日以降まで待たないといけなくなるためでした。 

今回土用干しのために事前に購入したのが、乾物などを作るときに使う内部が三段になっている何故か青色の網で作られている干しカゴ。竹製の干しざるも物置に仕舞ってあったんですが、干す場所が広く必要で、土用干しの間は洗濯物が干せないかなとも思い、今回は干しカゴを使ってみることに。物干し台に引っかけて使えるので、昼間は日の当たる場所に吊して、夜は屋根のある場所に吊るすとか、臨機応変に場所を移動出来るのも便利かなと思い、今回購入しました。今回購入したものは、一辺が34cm位の正方形の棚が内部で三段になっている物。一段が更に十字に針金で補強されていて、四つの区画に別れています。三段有るので、12区画ありますが一つの区画に6~7粒ずつ梅を置くと今回漬けた梅(最終的に数えたら82粒)全部が収まりました。

でざっくりとメリット・デメリットを記録しておくと。

  • メリット
    • 全部が編み目のメッシュ構造なので、風が吹いてもほぼ100%通り抜けてくれて、カゴ自体が揺れることは殆ど無く、また風通しの良さは抜群
    • コンパクトに纏めて干せて、更に移動する場合もそのまま引っかける場所を移せば良いので、昼間でも夜でも干す場所を簡単に選べるのは便利。干しざるだと、土台を準備するか、並べた物干し竿の間に置くなど、場所も選ぶしちょっと不安定な状態になるので、それよりは安心出来ます。
    • 一日目の終わりに室内に取り込むときも、そのまま部屋の中のフックに引っかけておけば良いので簡単でした。結果的に二回ほど部屋に取り込んだので、これは助かりました。また、その状態で扇風機を回して乾燥させることも出来たので、仮に天候が悪いときにも均等に乾燥させることが出来たと思います
  • デメリット
    • 一段当たり四区画あるのですが、一つの区画に梅を置くとそのまん中部分がが落ち込み、底(中央部分)に梅が転がって集まってしまいました。そのまま網の上に置くのではなく、何か底になる物を引いて置く方が良かったと思います。
    • さらに柔らかい梅の皮が編み目にくっついてしまい、剥がすのが大変な事も有り、中に入るサイズのメッシュのトレーのような物か新聞紙を何枚か重ねて水平な基礎を作り、その上にオーブンシートを引いて並べるのが一番良いかなと感じました。但し、その分風通しが悪くなるので、有る程度乾燥したら編み目状態にして底の部分も乾燥できるようにした方が良いですね
    • 使用前には全体を食器洗剤で洗って、さらに外で吊して水洗いをして完全に洗剤を落とし、それを外で干して乾燥させてから、さらに食器にも使える食品アルコールで洗浄してから使用しました。また使用後も同様に洗浄して乾燥させてから仕舞うなど、サイズが大きく全体が網なのでふにゃふにゃしていて取扱がちょっと大変でした
    • 中に置いた梅干しをひっくり返すときには、逆U字型の窓部分を開けて、菜箸で中の梅を摘まんでひっくり返すなど、干しザルと比べると内部アクセスは不便でした
来年は、今年よりも多めの量を付けたいと思っているので、多分来年は干しザル、干しカゴ、両方でやってみることになると思います。

さて、土用干し1日目。まずは落とし蓋代わりの赤紫蘇を煮沸消毒した菜箸で出来るだけ取り出し、これは後で処理するためボウルに入れて置きます。梅干しにアクセス出来るようになったところで、水切り籠にオーブンシートを引いて、保存便から梅干しを一つずつ取りだして並べていきます。全部取り出し終わった後は、吊した干しカゴに出来るだけ均等になるように梅干しを入れていきます。一段が四区画になっていて、一区画に6~7粒くらいを置いておくと、丁度均等に全部の梅干しが中に入ります。ただ、最初にも書きましたが、梅干しの重さで中央部分が下がるため、梅干しが転がってまん中に集まることもあるので、ここは水平になる台みたいな物を入れて、そこに並べた方が良いかなとも思います。ただし、風通しを考えると編み目の方が有利でも有るので悩ましいところでもありますね。でも、その編み目に皮がくっついしまうこともあるので、この辺りは最適解が存在しない気もします。入れ終わった後の干しカゴは、外の物干し台の端に引っかけて、猛暑の熱波と太陽光があたるようにしておきます。初日は、午前に二回、午後は三回くらい梅干しをひっくり返しましたが、菜箸で一つ一つ摘まんで返すのはなかなか大変でした。夕方になったところで室内に取り込み、ここでも梅干しをひっくり返して、さらに念のため扇風機の風が当たるようにして一晩吊しておきます。取りだした赤紫蘇は、調理用手袋をした手で梅酢を絞り出し、その紫蘇の葉をほぐして水切り籠の上のオーブンシートに広げて、これも軒先で一日日干ししました。梅酢は、コーヒーの紙フィルターで少しずつ漉して、この後の保存用の別の保存便(煮沸消毒とアルコール消毒済み)に戻しておきます。

二日目は、干しカゴを朝から外に出して日干しをして、この日も何回か梅干しをひっくり返して満遍なく乾燥するように注意します。幾つかの小さめの梅干しは塩が吹いていて乾燥していることが確認出来るのですが、大きめの梅干しはまだ柔らかくて時間が掛かりそうです。また、漉した梅酢は口の部分をラップで覆って直射日光に当てて日光消毒。前日も干した梅紫蘇は、この後梅干しと一緒に漬けるつもりなので、完全には乾燥させずにジップロックにいったん入れて冷蔵庫で保存しておきました。二日目は何度か梅干しを返して満遍なく乾燥するようにして、夕方にもう一度ひっくり返した後、屋根のある場所に移動させて、そのまま夜も干したままにしておきました。

三日目は、前日干しっぱなしの干しカゴを日の当たる場所に戻して更に乾燥させます。同様に何度か梅干しをひっくり返して、かなり皮が乾燥して半分以上の梅干しは白く塩を吹いています。この日も、そのまま夜も干したままにする予定でしたが、夕方ちょっと天気が崩れそうな雰囲気になり、予報だと通り雨があるかもと言う事だったので、この日は室内に取り込み、扇風機でさらに乾燥させました。そのため、四日目も外干しをして、かなり皮が固く乾燥したことを確認して、土用干しは完了となりました。(続く)

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