2017年2月20日

情報提供範囲

永江一石氏が先週末に投稿した、食べログの禁煙・喫煙表示の話題。ご本人自らが、食べログで「完全禁煙」と表示されたお店に行ったら、実は喫煙可能なお店で、しかもその訂正を食べログ側にリクエストしたら、お店にとって否定的な情報は書き込めない(ガイドライン違反)という返信が来て... という顛末が綴られています。私も非喫煙者でありお店の選択をするときには、喫煙か、完全禁煙、分煙等の店舗情報は重要というか最優先の選択項目でもあるので、こう言う話があると聞いたのはちょっと以外でした。で、同じ非喫煙車として永江氏の意見にはほぼ賛成するのですが、一方でこの書込を受けて、同じ非喫煙者で有りながら永江氏に反論するこんな書込も有り、同じ非喫煙者でも考え方がこれほど違うのかと、これも自分的には一寸新鮮な驚き。

で、両社の言い分を自分なりに比較してみると、永江氏は書き込まれて食べログの情報信憑性に対しての憤りを見せているのに対して、後者のブログの方は訂正に必要なプロセスと永江氏の感情的な対応・反応に反論されている訳で、それぞれ争点が違うんですよね。で、両者の意見を合わせると、自分が感じる意見と大体同じになるのかなぁ。

店舗情報を提供することが食べログ側のサービスな訳だから、その中に誤った情報があるなら訂正するべき。で永江氏は利用情報の中でそれを指摘したけれど、食べログ側の意見としてはちゃんと定められたエスカレーションパスを通せという事ですよね。そういう意味で、言い分としては食べログ側の意見は正しいのだけれど、じゃぁりようしゃのコメントとしてはその食事の味だけで無くやはりお店の雰囲気とかも選択規準にあるわけだから、その中に「禁煙と書かれていたけれど喫煙だった」というのは正しい情報なわけで、それを許さないのは理解出来ない。一方で、後者のブログに書かれているように、ちゃんとした手続きを踏まずに自分でエスカレートして自分の記事に記入するだけで無く、明らかに悪意を感じるようなアイコンまで作成してそれを不特定多数に利用を呼びかけるような行為は、私も行きすぎだと感じます。ただ、食事のことが書いてないじゃ無いかとこの方は言われて(後に、追記)いるのだけれど、食事の評価というのは口に入れる食べ物の味だけを評価する訳では無く、見た目、臭い、周りの雰囲気も「食事の味」な訳だから、そういう意味で喫煙可能なのか禁煙なのかというのは、重要な要素。これは非喫煙者に取ってだけで無く、喫煙者にとっても必要な情報なわけですし。そういう意味で、理由は分からないけれど後者のブログ主の方は一寸杓子定規に解釈されているように雰囲気も感じます。

食べログが始まった頃、それまであったグルメサイトがサイトから店舗への勧誘制で、だから店舗側に有利な情報が多く掲載されていたことに対して、利用者自身が独自の感想を書き込むというスタイルで台頭してきたはず。それに疑問を感じるように自分がなったのは、ある時からユーザーが書込をしていない(訪問記録の無い)店舗も検索すると表示されるようになってきたことに疑問を感じたこと。多分、最初にそのお店に関しての書込をするというのは、慣れた人以外はなかなか有機が居る物なので、呼び水的に食べログ側が登録をしているのだろうと思ったのですが、でもそれって元々の趣旨から反することですよね。慣れていない人でも書き込みたいくらい美味しいお店なら行きたいけれど、たまたまエントリーが用意されていたから、書き込んでみようという事では大分重みが違ってくると思います。それに、結局は食べログ側のビジネスモデルとして、店舗側に会員登録して貰いそこから収益を上げたいわけで、その為には一にも二にも登録数が増加して、検索アクセス・利用履歴が増える事が大前提。結局は、利用者の「集合知」がいつの間にか管理された情報に変わっているような気がしますねぇ。勿論、全ての情報がそうだと言うつもりは無いし、多くの情報は利用者の個人的な感想が集約されたものではあるけれど、でもちょっと残念。

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