2026年7月8日

Sound Masking by YAMAHA

ITmediaの記事から、地元企業の雄、ヤマハが開発した「聞こえにくくする技術(Sound Masking)」 。「より大きな音」や「無意味なノイズ」などで会話や目的の音を上書きするのでは無く、目的の音と似ているけれど、それをランダムに加工するなどして無意味な音を作成し、それを再生することで小さな音量でも目的の音が隠されるらしい。元の音(会話等)に似ているけれど、無意味な「音」にして被せることで、元の音と親和性はあるが内容は把握出来ないという絶妙なバランスが生まれるらしい。

利用目的としては、商談室会議室のような場所や、オープンオフィスでのWeb会議のような場合にも、回りに会議内容が聞こえづらくする効果が有るとのこと。確かに、完全防音の会議室を準備することはコストの面でも大変で、多くの場合は中壁で区切っただけだったり、場合によってはパーティションで区切っただけで、隣りの会話が結構聞こえたりする場合も有るけれど、そういう時に効果的らしい。また、スピーカーからマスキングノイズを再生するだけなので、オープンオフィスのような場所でも例えば「マスキングエリア」みたいな形で、空間的な区切りが可能なのかな。

現在の装置は、ステレオアンプくらいのサイズの機器にスピーカーが必要だけれど、これを例えばスマホに組み込んで、外で歩きながわ通話するようなときに回りにマスキングノイズを発生させて、通話内容が聞こえなくすることは出来ないだろうか。理想は、電車で横に座って通話していても、その内容は把握出来ないくらいのマスキングで且つそのマスキング音が不愉快で無い程度の音量と内容になることかな。SFなんかでよく登場する「個人シールド」みたいな感じで使用できたら完璧ですよね。

記事にも書かれていますが、本来は「良い音」を追求することが目的のはずの楽器・音響機器メーカーのヤマハが、逆に「聞こえにくい音」作りをするのは相反しているような気もしますが、でも工学系企業だとより良い物を作ろうとすると、それを阻害する要素がいろいろ発見できて、結果的にその要素を利用した別ビジネスで成功するなんて言うことも結構有る話。一方で、これを悪用しようと思えば(あえて書かないけれど)可能な事も多いので、技術の利便性や効果は表裏一体なんですよね。そうなると、例えば特定のマスキングノイズの領域が深夜支度に近づいて来たら、危険要素発生可能性があると外部監視AIが判断して、マスキングノイズ解除ノイズをぶつけてマスクされていた原音を確認出来る、みたいなカウンター技術が次に生まれたりして。そうなるとマスクされた音を録音して、後から解析することも可能になってしまうなぁ。段々とSFの世界観が現実社会に表れてきている気がします。

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