中国アパレル企業シーインが行っているのは、需要予測じゃなく「需要の確認」というモデル。「SNSや検索トレンドをもとに商品企画を行い、最短3〜7日でサンプルを製造、まず50〜200点程度の極小ロットで市場に投入する。売れた商品だけを増産することで在庫ロスを抑えつつ、1日あたり2,000〜10,000種規… pic.twitter.com/K7Mb8JLJZN
— 佐々木俊尚@新著「フラット登山 日本を歩く旅60」7月8日刊行! (@sasakitoshinao) June 18, 2026
佐々木俊尚氏の引用から、中国アパレル企業「SHEIN(シーイン)」が展開する「アパレルAWS」ビジネスモデルに関して。ユニクロに代表される、「大量生産低価格販売」という旧来のビジネスモデルが、ZARAのように次々と新製品を展開する「多品種高速展開」という進化形に変化し、それがさらにSHEINでは「超多品種超高速展開」と拡張されると、そこに外販という要素を加えることで、自社製品の展開だけで無く製造システムの効率化高稼働化をすることで、より健全なビジネスモデルを構築しているという話。
昔は日本の縫製業界でも、有名企業の新作のサンプル製造みたいなことを専門にやっている小規模企業が結構有ったように記憶しています。相手の要望に応えられるだけの技術力と、それを短期間で形に出来る能力を持った有能な縫製技術者が多く存在していたから可能だったんだろうけど、どんどん国内の衣料関係企業が衰退していき、そういう小規模だけれど技術のある中小企業が「低価格大量生産型企業」に淘汰されて、もう日本では成り立たなくなってしまったビジネスモデルなのかも。
数年前に何かの番組で、そう言う全国に点在している技術を持った人材をネットワークで繋いで、個人単位で縫製作業依頼をするシステムを構築している話を見た記憶があるんですが、仮にそれが国内で成立すれば、SHEINよりも更に小ロットでも対応出来き、かつ日本国内だと宅配便サービスで一日で配送も出来るから、より付加価値の高い縫製サービス提供が出来ないだろうか。それこそ、1点から10点位のロットに絞り、作業日数も1~2日位で、3日から5日位でサンプルが手元に届き、それが気に入ったら翌週までには20~100点位の限定販売用商品展開まで出来る、みたいな。最初のサンプル制作はスキルのある個人が担当して、それを少量製造するときには、何人かの従業員を抱えている町工場みたいなところが担当する。そういう少量製造拠点を、全国あちこちに展開しておけば、輸送に関しても宅配では無く直接工場から顧客へ配送することも可能な地域も出来るだろうし、そうなると朝注文を入れたらその日のうちに納品されて翌日から販売可能、みたいなスキームも可能なるのでは。
製造工場にしても、例えば共同で記事や素材のストックをしておき、必要ならば直ぐに共同倉庫から出庫して製造に回すことが出来るような仕組みはどうだろうか。その在庫管理もネットでやるのは当然として、他の地域での動向や市場の様子、またネット等での嗜好分析みたいなものもAIで行って、事前に必要になりそうな素材調達をしていたり、配送先も分散して迅速に納品できるような有機的な仕組みって、今なら可能な気がするんだけれど。中国のレアアースや、ホルムズ海峡の石油など、ここ最近製造元調達先を固定化することのリスクを散々経験してきたわけで、可能ならば国内製造・調達にシフトしたいところ。何万何十万という大量製造には向かないかもしれないけれど、日本人が好きそうな「人と違う個性溢れる洋服」みたいな戦略には、そう言う小回りのきくきめ細かな「超多品種超高速国内製造調達システム」が武器になるんじゃ無いだろうか。
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