アメリカのAIスタートアップ「アンソロピック(Anthropic) 」が、自社のAIツール「Claude Code」でCOBOL近代化支援(=COBOLのリプレース)可能と発表したため、多くのCOBOLアプリケーションが稼働しているメインフレーマーのIBMの株価が急激に下落。一時US$300/株を超えていたIBM株価は一気に下落して、直近ではUS$220~230位まで落ちています。またIBMだけでなく、同様のホストコンピューターやシステムリプレースが進むと思われたのか、NECや富士通の株価も大きく下落する状況に。さらにはそう言う移行作業に関わるコンサル等も大きな影響を受けてしまい、日本は丁度三連休の時でも合ったので、結構ヤキモキした人も多かったんじゃ無いだろうか。
同じコンピューターでも、「パソコン」が主戦場の自分にとってはメインフレームは殆ど専門外なんですが、実は40年前の入社当時はまだ「パソコン」は本格的に登場しておらず、新入社員として初めて使用したコンピューターは、ホストコンピューターの端末機でしたし、当時の仕事はその端末機の診断プログラム開発という、ある意味「ホスト系」の仕事。入社後数年はホスト上のアプリケーションを使用して仕事をする環境でしたから、まぁそれなりに当時のホスト環境であれば経験も知識もあります。で、当時から「COBOL」と言えばビジネスアプリケーションの開発言語として金融証券損保など、殆どの大企業でしようされていたもの。新入社員研修では同じホスト系言語でもFORTRANでCOBOLは扱わなかったけれど、SE系の専門研修ではCOBOLもやらされたらしい。それだけ昔から使われて、でもまだ残っているの良くも悪くもそれだけの理由があるからだと思います。
素人的想像だけれど、COBOLのアプリは大量のトランザクション処理を効率良くするために、多分様々な処理が複雑に組み合わさっていることが最大の課題なのかなと思います。しかもそのトランザクションは、リアルタイムにどんどん変化していくし量の増減も激しい。FORTRANも大量の数値データ処理をするけれど、こちらは予め想定されているデータを処理するのが主な目的なので、有る程度その処理工程は把握出来るところが大きな違いじゃ無いかと思います。だから自分が関わっていた頃でも、FORTRANの移行作業は結構存在していたけれど、COBOLはそういうツールや手法が登場しては消えていったり、プロジェクトが頓挫したりという話が多かった気がします。その理由は色々あると思うけれど、その処理系の特異なプログラミング体系と、継ぎ足し継ぎ足されて肥大化したり複雑化したプログラム本体の難解さが最大の理由では無いかと。
Claude Codeの問題のBlogを読むと、これまでも散々議論されてきた環境移行ツールや手順に関して特に目新しい部分は無いように思います。唯一新しいのは、これまでは相当の人手をかけて行ってきた現行コードの解析と評価をAI(=Claude Code)が自動的かつ効果的に行うので、エンジニア(=人間)はその結果表かを元に新しいシステム構築を計画するところからスタート出来るという部分。これって、生成AIが登場して個人そっくりの映像や音声合成をしたり、小説を書いたり作曲したりした時に「もう作家・作曲家・歌手は入らない」とか、CG合成画面よりも実写と感じる「AI合成画面」生成できたことで、もう映画に演者は入らないみたいな話と同じだと思う。確かに既存工程のある部分はこれまで以上に効率化されて高品質・高精彩化されるだろうけど、それだけ手これまで以上に魅力的な作品が完成するとは限らない。COBOLの話も、AIという新しい要素がはいることでこれまで以上に効率化されるけれど、それも「適材適所」で活用すればの話だと思う。そう言う意味でも、AIが完璧なCOBOL移行ツールに成長するのは、地上に残る最後のCOBOLコードを変換した時だと思うなぁ。そう言う意味では、今回自社株価を大きく下落させたClaude Codeの技術を一番先に取り込んで、COBOL移行プロジェクトを最初の立ち上げるのは、その当事者のIBMじゃないだろうか。それって、ある意味お荷物的なCOBOLのお守りをする事から、より付加価値の高い利益の出る新規ビジネスへと移行出来るチャンスでもあるわけですからね。
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