2026年2月24日

裁量労働制考

佐々木俊尚氏の引用から、高市総理も指摘している裁量労働制の緩和拡大についての考察記事。何度も書いているように、自分は「裁量労働制度」の元20年以上仕事をしてきて、手前味噌になるけれどそれなりに結果成果は残してきたと思っています。それは、偶々会社側の制度設計や理解の高さという暁光もあったし、自分の性格や生活リズムにも合っていたこともあるし、仕事の内容が実は定時勤務では収まらない(仕事の相手(Counterpart)がアメリカとか中国とか欧州にいる) ものだったりという、まさに「裁量労働制」に最適化されたような状況に有ったからとも言えます。

「裁量労働制」と言っても、多分それぞの企業や業種に職種によっても、その定義や内容も異なる部分もあると思います。かなり乱暴な言い方をすると、一般的な定時勤務形態は「何時間仕事をする」という「仕事量の評価」に対して、裁量労働制は「どれだけ目標を達成したか」という「仕事の達成度の評価」だと思います。だから前者の定時勤務の場合には、新しい仕事や内容が逐次的に発生してそれに対してその都度の目標やゴールが変わる場合もあるけれど、後者の裁量労働の場合は最初に設定した「ゴール(達成目標)」は変えずに、それに対して必要な対応を自分の裁量で適用して行く、より主体性と明確なゴール設定が求められる事が特徴だし難しさだと思います。

達成目標設定は、より具体的であることが望ましいけれど、そうするとそれに縛られることにもなるし、そもそも仕事が始まる前にどれだけ精確に設定出来るかも不明。また、目標設定時にはゴールだけ決めるのでは無く、それに対して必要な援助というか支援も合わせて定義する必要が有るわけで、例えば「月2回○○への出張は必要なので、その経費は事前に認めておくこと」とか「××の対応に関してはも、□□部門の支援を適時得ることが出来る」とか、そう言う事も含めて決めておかないと、結局必要な時に必要な支援や援助が無くて自分が四苦八苦することになり、それが「裁量労働制=労働強化」みたいなイメージになるのかなと言う気がします。だから、かなり自分の仕事内容に関しては深い知識や経験が必要だし、それなりに将来を見ての計画(短期、中期、長期)設定が出来るくらいの準備は必須かなと思います。

生成AIや更に進んだデジタル技術が一般の生活や社会に浸透してくると、裁量労働制度が適用しやすくなる業種は増えて行くと思います。例えば最近では時間単位のアルバイト仲介アプリを利用して、時分割アルバイトをする人も多いと思うけれど、AIを利用して複数のアルバイト候補を比較検討しつつ、さらには時系列で将来動向を推測して3次元的な「分割アルバイト」みたいな事が出来たら、自分の意志でどの様に自分のゴール(例えば報酬とか達成感とかスキル獲得とか)設定するかの自由度も増えるし、ある意味自分で自分に「裁量労働」させているとは言えないだろうか。そうなると、今現在裁量労働に向かないと思われているような、例えば工場での製造作業なんかも、時分割みたいな対応が可能になりさらには計画製造でロスやリスクが減れば、案外簡単に仕事のモードが変わるかもしれない。いずれにしても、裁量労働制の話をすると、必ずと言っていいほど「みなし労働時間」の話になるけれど、本質はそうでは無いと思う。「労働成果」を明確に定義して、それに対して必要なアクションをきっちりと設定して、本人(=労働者)と管理者(=上司、経営者)が協調運用できるかという、「労働時間に縛られない仕事のやり方」を理解して実践するかだと思うなぁ。

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