2025年3月2日

Shake or Fight?

予想外の事態で決裂した、トランプアメリカ大統領とゼレンスキーウクライナ大統領の首脳会談。トランプ氏の気分次第の発言が一番の理由のように感じるんですが、公開されている映像を見ると、私的にはバンス副大統領も結構なジョーカー的存在で、ある意味トランプ大統領以上の気分屋じゃないかという気がします。今回の決裂の切掛も、彼の「まずは感謝するべきでは」 というような発言からだというのには私も同意する所。

仮にも、世界第一の大国の大統領が、子供の喧嘩みたいな感じでああいう様子を公開してしまうのは、本当に前代未聞だと思うし、毎回書いているけれど「安倍元総理が存命だったらなあ」と悔やまれますよね。ゼレンスキー大統領も、あそこまでエキサイトせずに冷静に対応すれば、余計にアメリカの幼さと待避されて支援も得られたような気がするんですが、まぁその前からのレアアースをよこせ、もう支援はしない、みたいな発言によほど頭にきていたんだろうなぁ。それが噴出したという印象です。

あの映像の後だと、日米関係への影響も素人ながら心配になります。今の所良好とは言いながらも、防衛費増加や米軍関係の予算増加、さらには米国への投資など経済的な関係改善など、言いたいことを言ってくることは確実な気がします。日本としては、経済界を中心に十分に米国への投資は行っていると思うけれど、彼としては自分の実績・利益になる「結果」だけ欲しいだろうから、もっと大きなディール(配分)を要求してくるんだろうなぁ。懸案である、日本製鉄とUSスチールの統合の話も、日本製鉄側も当初の計画を変更しないみたいなので、かなり揉めそうな気がします。石破総理としては抵抗が有るかもしれないけれど、せめて岸田前総理を特使みたいな形で米国へ派遣して、何とか軌道修正させること位のことを考えないと駄目な気がする。

現状のままウクライナとロシアが停戦をしてしまうと、その内容が「ロシアの全面撤退と補償」でない限りは、「力で現状解決する」事にお墨付きを与えてしまう事になるので、ロシアやアメリカ等一部大国以外は絶対に認められない結果だと思うんですよね。少なくとも「ロシア侵攻以前の国境線に戻す」事は必須だし、さらに一方的な攻撃で多くの施設や人命をうだったロシアに対しての制裁は必要だと思う。この試みが認められてしまうと、多分次は中国が近隣諸国に対しての進出、特に台湾有事が現実の物になりそうな気がする。今にして考えると、やはり香港返還は失敗だったと感じると同様に、台湾併合が万一発生してしまうと、日本としてはますますリスクと正面対峙する事になり、リスクが上がりそうな気がします。特に沖縄なんかは、今の「南の楽園」から「亜熱帯の戦場」みたいな地域になるかもしれない。軍事小説のネタみたいな話だけれど、このままアメリカの独善が続くようならば、世界中が一気に坂道を転げ落ちそうな気がします。

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