2025年2月21日

コンテナホテルとMotel

佐々木俊尚氏が引用されている、コンテナホテルに関してのやりとりですが、私が最初に感じたのは「アメリカのMotelって、まさにこの感覚だよな」という事。「Motel(モーテル)」と言っても、日本の温泉マーク付きの「あれ」ではなく、アメリカの地方や郊外などに多く存在している、車で移動中に利用する廉価版ホテル。BONVOY系なら、COURTYARD, FourPoints, FairField-Innあたりは、私も利用したことがありますし、Hilton系だと、Hampton-Inn, Garden-Inn, あたりかな。昔はまとめて「Inn系」みたいな言い方をしていましたね。大体が1F建てで2F建は珍しい部類だったような。で、広い敷地に部屋がずらっと並んでいる感じ。大体は中央あたりに受け付けと簡単な食事ができるスペースがあり、そこから左右とか縦横に部屋が並んでいる感じ。だから、車をまずは受付に横に付けてチェックインをして、鍵を受け取ったらまた来るまで自分の部屋の前に移動するという手順。室内は必要最小限のシンプルな作りですが、広いベッド、シャワールーム等完備していて、大体朝食代わりに受け付け横に果物や甘いパンなどの軽食に、コーヒーは取り放題みたいなシステムが多いですよね。

BONVOYが、高速道路のSAや道の駅に隣接してホテル展開をしていますが、ああいう感じでこういう廉価版の宿泊サービスは日本でも受けそうな気がします。アメリカの場合は、仕事でそれこそ車でアメリカ国内中を移動する人向けの設備ともいえるので、内容はシンプルで立地と価格勝負みたいなところがあるけれど、日本の場合はどちらかと言えばファミリー層とか勇退した夫婦が車で全国を移動するときの拠点みたいなイメージだとどうだろうか。キャンピングカーで移動するほど大げさでは無いけれど、車移動が前提でキャンピングカー部分がこういう設備で代用されるみたいなイメージでしょうか。コンテナホテルとはいえ、上下水道に電気の設備は必要だろうから、どこにでも準備するというわけにもいかないだろうけど、キャンピングカー用の設備と共有出来るような形でもいいかも。

日本の場合「カプセルホテル」という基礎技術(?)があるから、こういうコンパクトな宿泊施設をモジュール可して、大きな塊の施設に昇華するような事は得意じゃ無いだろうか。季節によって部屋数を増減することで、稼働率を上げて効率化することも出来るだろうし。また、上下水道や電気に関しては、専用の水処理設備を搭載したトラックとか、太陽光発電で蓄電できる設備とか併用することで、例えば山奥の過疎地域に土地さえ確保できれば、臨時にこういう宿泊設備が準備することも可能なのでは。それって、災害時の緊急避難先としても活用できるかもしれない。個々の設備・装備は分離しているけれど、それらが集合することで、全体としてフレキシブルな宿泊環境が構築できるようなシステム化したら、例えば季節限定で特定地域の観光地化をして、その分プレミアム価格を設定すれば、案外コストペイも可能じゃないだろうか。

こういうモジュール可を進めていくと、さらに移動販売なんかの車両も含めたら、その場所で一ヶ月生活できるような環境構築も可能かもしれない。宿泊施設のコンテナはそのままで、移動販売の車両は毎日入れ替われば、飽きずにいろいろ楽しめるだろうし。シェアハウス感覚で、全国のそういうコンテナホテルを利用して移動しながら、季節に合わせて各地の生活を飯詰する、というのも案外ありかもしれない。豪華客船での船旅というのが最近話題になっているけれど、こういう宿泊施設や生活インフラ等の車両サービスが、隊列を組んで国内をイドスル「キャラバン型周遊観光」なんてどうだろうか。確か海外だと、アフリカとか自然の中をそんな形で移動して観光する仕組みがあったんじゃ無かったかなぁ。それこそ富裕層向けのプレミアムサービスとして展開しても良いんじゃ無いだろうか。

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