2023年7月14日

例外処理

マイナンバーカードへの健康保健省統合に関して、マイナンバーカード返納者や暗証番号の使用等が難しい高齢者・被介護者を対象に、「暗証番号無しのマイナンバーカード類似カード」とか「資格確認書」のような例外措置を考えていると言う話。「弱者救済措置」はどんな場合でも必要だけれど、そのためにシステムの根幹である「マイナンバー制度」の一部を例外的に対応する事は違うと追う。 

私も一応ソフトウェアエンジニアの端くれなので、多少のプログラミング経験はあるし、最近でもボケ防止のためにPythonとかいじり出したりはしましたが、プログラミングの基本として1) Input, 2) Process, 3) Output、を明確にして極々シンプルにデザイン・実装する事が一番だと思っています。複雑な処理をする場合には、勿論色々な複数の処理や場合分け、さらには例外処理も当然組み込む必要が有りますが、その場合分けのデザインが不味いと、不要カツ曖昧な例外処理が増え、例外処理が増えて行くとどうしても予想外の結果が生まれる要因になる事は、それなりにプログラミング経験のある人間ならば分かってもらえる話だと思います。

今回の場合は、これまでの「マイナンバーカード」というインプットとは別に「暗証番号無しのマイナンバーカード」という似て非なる物を作ること。そうなると、インプットだけで無く内部処理も暗証番号の有り無しで異なるわけですし、その無い場合の処理をどうするかでまた複雑に分岐しそう。少し前にもこの話題でちょっと書きましたが、現在「マイナンバー制度」として確立している部分に手を入れるのでは亡く、その前段階の部分を工夫することで、根幹であるマイナンバー制度のシステムは変えずに対応するべきだと思うなぁ。言ってみれば、素のマイナンバー(カード)制度は分かりづらいから、高齢者でも子供でも使いやすく、そうで無い人もそれで繁雑になる事無く利用出来るような「Shell(シェル)」を被せるようなイメージ。あるいはFEP (Front-End-Process)を作るようなイメージでも良いと思う。

対象を健康保険証に限って言えば、これまでは顔写真が無い等成りすましや偽装の可能性が高く、実際悪用される事もあり年間600万件余りの誤りや不正使用があり、その為に1000億円もの経費が掛かっているという話も。医療費関係の給付金が40兆円とも言われているから、それから見ると0.25%と僅かではあるけれど、だからと言って無視できる金額では無いと思うなぁ、1000億円という金額は。物事、金額の多少で決まるものでは無いけれど、もっと少ない金額でも「税金の無駄遣い」と日頃言う人達が、それよりも一桁二桁多い個の無駄に関しては余り触れない気がする。いずれにしても、根幹であるマイナンバー制度の部分はこれまで通り共通システムとして変更はせずに、運用部分であるとか、信頼出来る第三者が認証出来るような仕組み(後見人制度みたいなもの)とか、場合によっては自治体とかが代執行できるような仕組みにする方が、まだ良い気がする。

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