先日開催された「Japan U.S. Dream Bowl 2023」は、試合的には4点差での敗戦で悔しい結果でしたが、内容とか盛り上がり的には一応成功したといえるイベントだったと思います。その中で注目された話題の一つが、アマ横綱からNFL入りを目指してフットボールに天候した、日本体育大学の花田秀虎選手選手。残念ながら僅差・接戦の試合展開のため出場はならなかったのですが、そのサイズ(185cm/130kg)や能力は高く評価されている選手の一人。
相撲ファンからは、相撲に集中して欲しい意見も多いようですが、アメフトファンからはNFL入りを目指してこれからの活躍に期待が集まっていること事実。昨年から、富士通に帯同して練習参加してフットボールスキルを磨いているようですが、この秋の米国大学入学を目標に、今は準備を進めているという話も聞きます。実は花田選手以前にも、日本の高校卒業後アメリカの大学に進学してフットボール部に入っている日本人選手は複数名居るのですが、正直なかなか機会を掴めていないことも事実。花田選手の場合は、国内でのフットボール経験も十分にない中、これからほぼゼロに近い状態で先ずは米国のカレッジフットボールに挑戦するわけで、その道のりが厳しい事は言うまでも無いでしょう。
185cm/130kgという体格は、日本のチームだとディフェンスライン(DL)という、ディフェンスチームの最前線のポジションで十分通用するサイズですが、個人的にはもう少し体重を絞って、一つ後ろのラインバッカー(LB)を狙うのも良いかなと思っています。相撲の立会経験があるので、DLの方が少し有利かなとは思うけれど、サイズ的にはもう少し足りない気がするし、日本人の得意なスピードやクイックネスを生かすなら、LBの方がサイズ的には向いている気がします。ただし、LBというポジションは、プレーの読みや瞬間の判断等、フットボールセンスが必要な重要なポジションだけに、経験不足がどこまで補えるかというのは、これまた難しい課題だと思う。
花田選手が一つのアイコンになって、今後同様にアメリカに挑戦する若い世代がどんどん生まれてくれば、日本のアメリカンフットボールの大きな底上げになる事は事実。そのスポーツを普及拡大させるためには、アイコンとなる有名選手・著名選手の存在は欠かせないけれど、それをスポーツの頂点とするならば、それを生むための広い下地と幅広い人材がどうしても必要。所謂「裾野を広げる」という意味で、その為にはアメリカのように子供の頃からキャッチボールをしたり子供のリーグで慣れるなど、まさに日本だと野球とかサッカーの環境がアメフトでも必要。その一つの要素として、最近広まりつつあるフラッグフットボールは良い素材になると思うけれど、そこからギア・ヘルメットを付けたアメリカンフットボールにどの様にしてステップアップして貰えるか、その工夫はまだまだ足りないと思います。その要因の一つに、「憧れの選手」の存在は大きいと思うので、やはり日本人として初のNFL選手の誕生が待望されるわけですよね。MLB/NHL/NBAと米国の四大スポーツで唯一日本人選手が未だ誕生していないNLFでの第1号選手に花田選手がなるのか。これからの活躍に期待したいです。
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