2022年3月13日

解像度の乖離

自分自身は、もう15年以上在宅勤務(リモートワーク)をやっていて、コロナ禍のここ2年間は激減していますが、其れ以前は毎週金曜日には新幹線通勤で横浜のオフィスに出向いて、自宅ではデスクトップ機、移動中はモバイル機を使い分ける生活をしていました。最近になって、また移動しながら仕事をする機会が増えてきた事も有り、一寸気になることが生まれてきていて、それは自宅でのデスクトップ機と移動中に使用するモバイル機の解像度の違い。

丁度コロナ禍が始まる直前くらいに、それまで使用していたモニターのバックライトが壊れてしまったので、急遽近くの量販店で購入してきたのが、現在使用している4Kのモニター以前使用して居たThinkVision X24q-10は解像度が2560×1440の24インチでしたが、4Kは28インチで3840×2160なので、物理的サイズは1.16倍ですが、解像度は縦横それぞれ1.5倍になっています。流石に28インチの4Kなので、文字フォントサイズは120%位にしていますが、それでも表示される情報量は2倍近くに増加しています。一番顕著なのは、ChromeとかOfficeとかアプリのウィンドウーを、重なること無く複数開いて並行作業が出来る事で、これは高解像度画面にする最大のメリットと言えます。良く、トレーダー3なんかの画像で登場する、モニターを複数台縦横に並べて使用する事も可能ですが、ああいう場合のように決まった情報画面を決まった位置に表示するならまだしも、その時の仕事や作業の内容によって、表示するアプリも内容も表示サイズも変わってくる場合、ああいう複数台のモニターを跨いでの表示は、認識制という観点ではデメリットを感じます。以前、同一サイズのモニターを2台並べて何年か使用して居ましたが、結局まん中にモニターの額縁が存在するので、それを跨いでウィンドーを表示することは無意味なわけで、結局はモニター一台当たりにどれだけアプリの画面を表示出来るかという元の課題に戻ってしまいます。それもあって、2台並びを止めて高解像度モニターに移り、今は4Kモニターに移ってきているわけです。

で、それだけしか使用しないのであれば問題無いのですが、特に4Kモニターに更新してから感じているのが、モバイルPCの解像度はそんなに大きく変わらないので、デスクトップ機では当たり前の複数のウィンドーを並べての作業が、モバイルPCでは出来なくて、作業効率が低下してしまうこと。自宅のデスクトップ環境なら、タイル状に複数のウィンドーを並べて同時に見比べることが出来るのに、モバイル機だと互いに重なり合うウィンドーを切替ながら見て作業しないといけない。これが凄くオーバーヘッドが大きくなります。最近では自宅での作業時間が増えているので、尚更モバイル環境で作業するときにフラストレーションが溜まる感じ。今モバイル機として使用しているThinkPad X13も、解像度は1920×1080と決して低くないのですが、やはり自宅の3840×2160に慣れてしまうと、自宅の環境の1/4の表示域ですから各段に作業効率が下がります。勿論、モバイル機でも最近では4K解像度のモデルも出ているんですが、物理的な画面サイズが自宅の28インチの半分14インチとか15インチ位からだと、とてもそのままでは使えません。さらに大きなサイズだと、本体の重さも2kg近くなり、とても「モバイル機」とは言い難いサイズになるし。いずれにしても、大きくても14インチまでが「モバイルPC」だと思っている自分としては、技術が進めば進むほど自宅作業時と移動作業時での表示環境の乖離が多くなってきていて、凄くやりづらさを感じるようになってきました。

改めて考えてみたら、スマホなんか同程度の解像度なのに、表示サイズは10インチ以下、6インチとか7インチなわけで、凄く勿体ない使い方をしている気がする。アプリの切替だけなら、ツールバーを使って切り替えていくことも便利な使い方の一つとして可能ですが、やはり複数の情報を並べて俯瞰するという仕事の仕方が自分的には結構重要な気がしていて、それがモバイル環境では難しくなるというのは困るんですよね。昔は、それこそXGA(1024×768)位の解像度でも「広い」と感じていたけれど、人間贅沢に慣れるとどんどん我が儘になっていくので(笑)、今後もさらに欲望は萎えること無く拡大していくのだろうけど、何か良い方法はないものだろうか。例えばVR用のHUDで高解像度をサポートしているので、それを使うと言うのが一番簡単な代替案のような気がします。まぁ、そうなるとVR空間での作業になるので、単にモニターを置き換えるのでは無く、仕事のやり方とか操作方法も含めて大転換しないといけなくなりそうだけれど。「リモートワーク」だけなら、自宅でできる範囲で環境整備すれば良いのですが、持ち出し可能なデバイスが限定される「モバイルワーク」となると、まだまだ制限事項や限界もあるわけで、そのギャップに最近ちょっと課題というか疑問という、そんなことを感じるようになりました。だからこそ、そのペインポイントを解決する「何か」を作れば、新しいビジネスに繋がる可能性もあるんですが、中々これというアイデアも出てこないのが現実。技術やノウハウの進歩に現実が追いついていない一例なのかも。

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