2021年11月2日

衆議院選挙2021

選挙結果の色々な分析が出てきているんですが、その中で選挙区と比例でどの政党がどの様に議席を確保したかのデータが有って、ちょっと興味深い結果に。

  • 自民党: 選挙区 189 (-21) / 比例区 72 (+6)
  • 公明党: 選挙区 9 (+1) / 比例区 23 (+2)
  • 立憲民主党: 選挙区 57 (+9) / 比例区 39 (-23)
  • 国民民主党: 選挙区 6 (-) / 比例区 5 (+3)
  • 日本維新の会: 選挙区 16 (+13) / 比例区 25 (+17)
  • 共産党: 選挙区 1 (-) / 比例区 9 (-2)
  • れいわ新選組: 選挙区 0 (-) / 比例区 3 (+2)
  • 社会民主党: 選挙区 1 (-) / 比例区 0 (-)
こうやってみると、日本維新の会の突出振りが目立つわけですが、それは少し置いといて、やはり今回の注目点だった「自民党 vs 立憲民主党」を比較してみます。自民党は前回から21議席減らしているのに対して、立憲民主党は9議席を増やしている。ここを見ると、良くも悪くも「立憲共産党」効果はあったと言える気がしますね。実際静岡県でも3区と8区で立憲民主党候補が勝利しているんですが、8区は大臣経験者の塩谷立氏が、立憲民主党・共産党統一候補の源馬憲太郎氏に敗れています。今回の得票数は、源馬氏: 114,210票 / 塩谷氏: 90,408票ですが、前回の2017年選挙では、塩谷氏: 101,858票 / 源馬氏: 78,524票でこの時の共産党候補者が19,645票だったんですよね。ですから、共産党との統一候補の効果はあったけれど、票を落とした塩谷氏に対して源馬氏は積み上げ分もあったわけで、やはりそう言う選挙区は多かったんじゃ無いかという気がします。その部分は自民党への批判票、あるいはその候補者に対しての批判票という事で、他の候補に流れた点もあったかなと思うわけで、自民党としても大いに反省する部分だと思います。

問題は比例区で、ここで立憲民主党は4割位議席を減らしています。実は、立憲民主党と共産党以外の政党は、比例区では議席数を伸ばしているので、この「立憲共産党」がその分を全て背負った形に。これは、選挙区ではその候補者に票を入れるけれど、政党に入れることになる比例区ではこの2党特に「立憲共産党」に対して、多分元々の支持者層からも否定された結果と言えるのでは無いかと。そう言う意味で、昨日も書いたけれど今回の選挙協力に関しては、戦術としては効果はあったけれど戦略としては大失敗と言えると思いますね。「閣外協力」とまで言わないと共産党も候補者を降ろさなかったのだろうけど、もう少しマイルドな言い方にするとかも有ったかもしれないけれど、でもやっぱり「水と油」に近い関係のもの同士が「一緒になります」と言っても信用されないでしょうね。いゃ、料理のようによほど上手く乳化させれば全く違ったものになるかもしれないけれど、その為には丁寧に時には激しく混ぜ合わせるような調理方法が必要で、それに対して今回の統一候補は最初からそれありきでしたからね。あっと言う間に分離するか、あるいは元々乳化もしていないのにそんな風に振る舞っていただけなのかも。

立憲民主党は枝野氏の進退問題も出てきているみたいですが、政党としてここから立て直すのであれば、これまでの選挙結果も考慮して幹部の一新は必要でしょう。でも、そうなると「誰?」というのが良くも悪くも今の彼らだろうし。言い方は厳しいけれど、現状は政党としての体を成していないのでは。野党第一党の勢力で、自民党に次ぐ第二政党という存在でありながら、やっている事は週刊誌記事を元に非難するだけで、全然真っ当な政治活動をしていない。今回日本維新の会が躍進したのは、地元大阪・近畿での得票が大きいことも事実だけれど、それでも野党勢力として是々非々の行動をしている点は、立憲民主党よりもよほどましだと誰もが感じているからじゃ無いだろうか。個人的には、日本維新の会と国民民主党は「野党」と呼べると思うけれど、それ以外の野党はいるだけ税金の無駄と言っても良いんじゃ無いかと。国民が期待しているのは、色々な意見をまとめて完全でも無くてもより良い結論を生み出して行くことなわけで、相手を否定する事じゃない。それを今回の選挙結果が明確に示したと思う。

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