2021年10月27日

一見共産党? 立憲共産党?

立憲民主党と共産党の選挙協力や閣外協力に関して、「立憲共産党」 と呼ばれることを嫌う立憲民主党。「市民連合」なる団体を中心に、立憲民主党、共産党、社民党、れいわ維新の会が共闘することに同意しているわけで、その中でも立憲民主党と共産党は、選挙区調整なども含めて一番結びつきが深い事も事実。

こちらの記事では、麻生太郎氏の選挙応援演説での「立憲共産党」発言を不服としているみたいですが、私自身も今年の4月に投稿した記事で既に「立憲共産党」と書いているから、この時点で既にそれなりに使われていた言葉だと思うんですよね。半年前には、それなりに通用していた呼称を、今になって否定するのはちょっと違うんじゃ無いだろうか。多分、4月の時点ではそんなに投票行動に対して影響するとは考えずに、逆に「野党統一」「野党協力」を印象づける言葉として、彼らも「立憲共産党」と呼ばれることを有る程度容認していて、それで「立憲民主党」や「共産党」が浸透することを良しと思っていたんじゃ無いだろうか。それが、選挙が近づき思いのほか共産党・共産主義への風当たりが強いことが分かり、最大支援団体の連合からも三行半を突きつけられるような状態になったので、慌てて否定に走り出したような気がします。それだけ、後先考えずに行動している証拠でもあると思うけれど。

少し前の記事だったかコラムで、共産党が自らの立候補者を取り下げて立憲民主党との共闘に熱心なのは、当選確率の低い候補を取り下げることで、自分達の金銭的人的負担が軽減されるという理由が大きいからと説明されていて、なるほどなと納得したことも。共産党は、それこそ自民党への対抗なのか、ほぼ全ての選挙区に立候補者を立てるようなことをやっていて、だから立候補者の人数は数百人いるのに、実際に当選するのは10数名というような、凄く非効率的な選挙をずっとやってきましたからね。経済的にも下降している現在では、そう言う「金の力で押し切る」ような選挙戦はもうできないし、支持者層の高齢化などもあって、立候補者の選択にも困るような状況になりつつ有るんじゃ無いだろうか。そう言われてみれば、共産党ってその心情主義主張に凝り固まった印象の人が多いけれど、その分千三つくらいで至極真っ当な事も発言するんですが、最近の候補者とかって反れすらも無い人材を多く目にするからなあ。

立憲民主党側が幾ら隠そうとしても、一報の共産党は「政権交代を我々の手で」みたいな感じで盛んに吹聴しているわけだから、説得力は無い。不思議なのは、仮に立憲民主党が議席を確保して政権交代したとしても、そこに共産党が入れば今言っている「閣外協力」は嘘になるし、関わらなかったら何のために自分達の票を分けて他党の議員を当選させているのか、その説明が付かない。結局は、表で言っていることと、実際にやっている事が違っているという事を自ら証明していることにならないだろうか。後者の場合、それって有権者を騙していることにもなるだろうから、そもそも政党としての存在価値がない。前者の場合は、今の自公政権のように正々堂々と連立を組むなら良いけれど、その場合はまさに麻生氏が指摘しているように根幹となる部分で両党の主張は反しているわけで、それが出来ないのに「連立内閣」なんて言う話は有り得ない。村山自社さ連立政権の時には、社民党は否定していた自衛隊を飲んだわけだし、逆に沖縄の普天間移設に関しては、閣僚入りしていた社民党の福島瑞穂大臣が閣議決定に反対して罷免された結局は連立を離脱したわけだし、それがまた繰り返される気がする。結局は、社会をどうしようという目的では無く、自分達が政権につきたいだけでその為には手段を選ばないという状況にしか見えないんですよね。案外数年後には、本当に「立憲共産党」が誕生しているかも。

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