デジタル化された病院は、経営の効率化とか顧客サービス向上とか、色々プラスな面は多いのですが、やはり100%の満足というわけにはいかない。私が待合室で診察の順番を待っていたときに、自分より一回りくらい年上と思われる男性が入ってきました。この方は、既に以前診察を受けたことがあるらしく、病院の診察券はもっていて経過観察で来院した様子。ただし、予約をしておらず飛び込みでの診察希望だったらしいんですよね。
で、受付で診察券らしきものを渡しながら「今日見て貰いたいんだけれど」と受付の看護師さんに言います。ちょっとベテラン風の看護師さんが「ご予約はありますか」と聞くと男性は「無い」の一言。ここでこの看護師さんは「ホームページや電話から予約できますので、予約をお願いします」と言います。でもどう見てもこの男性が、インターネットに馴染みがあるとは思えないし、スマホや携帯を利用していても、DTMFで予約登録や確認の操作が出来るとは思えない。勿論、そんなこと強要しても相手が対応してくれるとは限らないし、多分同じような事は何度も経験しているんでしょうね、このベテラン風看護師さんは「簡単にできますから、次からはお願いしますね」といなして、当日受診の待ち行列に追加したようです。
私は、この日受付が開く少し前に到着して、「6番」目でしたが、この時点ですでに待ち行列の番号は「27番」とかまで進んでいます。院内の待合室で待っている人の数は、多分10組くらいなんですが、ネット予約で、どんどん予約が追加されて行ってるんだなぁと予想。あの男性氏も、20何番という順番待ちになったようです。この予約システムは「何時から何時何分の間」みたいな感じでは無く、午前と午後の枠内で、とにかく早い者勝ちでどんどん待ち行列に並べている様子。だから、自分が何番目で、今何番目まで診察が進んでいることは分かりますから、あと何人で自分の順番になるかは分かりますが、何分後かは不明。だから、番号の呼び出しがあったときに院内にいなかった場合は、飛ばして次の人に順番が進み、暫くすると又呼び出しがある、と言う形で診察が進んで行くみたいです。ネット予約という事で、最初は便利と思ったけれど、有る程度何回か利用して何人くらい前に待っていたらどれくらいで自分の順番に回ってくると言う「経験値」が無いとちょっと使いづらいかな。さらに、その予約は当日朝の9時からで、実は病院の受付開始は8時45分からですから、朝一で見て貰いたい場合は直接病院に行って並んでいた方が良いような気もします。何となくの印象ですが、9時直ぐに予約を入れると、運が良ければ9時半位、あるいは10時位からネット予約最初のグループの診察が始まるような雰囲気ですね。
今回病院を探しているときに、同様の予約システムを採用している個人病院が幾つかありましたから、個人病院向けのパッケージがあるんでしょうね。そう言う意味では、一度利用したら他の病院でも同じように利用できて、それはそれで良いかもしれない。ただ、今回の様なネットに慣れていない高齢者にとっては、ちょっと困るかもしれませんね。病院手しても、ネット経由で予約が来れば、効率的に診察スケジュールを組むことが可能。ネット利用出来るのは、個人管理番号が印刷された診察券が無いと利用出来ないので、一度は診察履歴がある人対象なので、有る程度診察時間も予想できるだろうし。ただ、そう言う便利なツールであっても、取り残される人も出てくるわけで、そういう部分をどう補完するかが問題。嫌な言い方だけれど、病院と言えども個人業主の経営体ですから、有る程度の効率化も必要ですし。これが一般のお店ならまだしも、有る程度公共性とか公的指名のある「病院」となると、なかなか簡単に割り切れない。改善とか開発の時にスタートとなる「ペインポイント」として、格好の材料なんですが、なかなか満足出来る解決策を提供するとなると、ハードルが高いなぁと待合室で感じた事象でした。解決出来たら、良いビジネスモデルになるんだけれど... (続く...)
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