カルビーポテトチップスのパッケージが、カラー印刷からモノクロ印刷に変わるというのが話題になりました。一時は「ナフサ不足でお菓子メーカーが苦肉の策」みたいな言説が流れたけれど、イラン侵攻騒動で石油供給が不安定となり、今後の事を考えてカルビーが先手を打って対応したということは、本家からもアナウンスされたとおり。パッケージを変更するためには、まずはデザインを決めて、その為の版下を作成して、多分それと並行して卸売り店や小売店に対してその旨周知するとともに、多分事前にアンケート調査などして消費者の意見等も取り入れて最終決定して、そこから製造を切り替えるというかなりのステップが必要。そのためには数日は勿論数週間でも厳しいだろうから、多分アメリカのイラン攻撃が始まった時くらいから、万一の場合に備えて準備を始めていたんじゃ無いだろうか。
印刷用インクやそのための溶剤などが品不足などの理由から値上がりしていることも事実で、そのためのコストダウンの目的もあるんだろうけど、製品を切り替えるということはその為のコストも余計に掛かるのだから、全体としてコストダウンになるかどうかは現時点では不明。例えばトランプ大統領の中国訪問の結果として中国がイランに圧力をかけて、イランが取りあえずホルムズ海峡の自由航行だけでも許可するようになれば、一月位で以前の状態に戻る可能性はあるわけで、そうするとモノクロからまたカラー印刷製品に切り替えたらコストは大変。仮にそうなれば、モノクロ製品は「プレミア商品」みたいな扱いなるかもしれないけれど、企業から出るときはこれまで通りの価格なんだから、潤うのは途中の問屋とか転売ヤーくらい。いずれにしても、企業努力には感謝しないと。
今回のモノクロパッケージでちょっと思いだしたんですが、無印良品が初めて世の中に登場したとき、確か自分の記憶では「漂白とか過剰な印刷パッケージを廃して、必要最小限の加工で商品製造する」みたいな理念が合ったと思います。ですからTシャツやタオル類はちょっとグレーっぽかったし、まだらみたいな色合いのものとかもあったように思います。また、製品パッケージも、地の茶色いに無印の企業カラーともいう濃いめの茶色の単色印刷が「無印らしい」と評判になったと記憶しています。無駄を排してよりナチュラルでかつコストも下げる、みたいな感じじゃ無かったかな。今でこそ、パッケージデザインは昔のイメージが残るけれど、商品の種類も増えてきたこともあってか、無印の店舗に入ると昔の様なモノトーンの印象から、今はカラフルな印象が強くなったように私は感じます。
「これを機会に無駄を無くした節約生活にシフトしよう」という考え方も生まれ来るかもしれない。それはそれで望ましい方向性の一つだと思うけれど、そうなると折角元の状態に戻った石油製品の供給バランスが崩れて、例えば足りないと行っていたナフサが今度は余ってしまい極端な値崩れが発生したり、その廃棄処理で問題発生したするかもしれない。 まぁ、経済は生き物で、自然とコストと利益のバランスを取るように調整していくものだろうけど、そうなると今の石油不足、ナフサ不足という状況も、新しい経済バランスを生むための過渡期なのかも。実際ホルムズ海峡に集中していた経路はどんどん分散していって、これはホルムズ海峡が復活してもかなりの部分は継続するんでしょうね。となると、解決後のホルムズ海峡や湾岸諸国はどういう生存プランを描くんだろうか。日本としては、ホルムズ海峡の外を開発して、逆に有力な供給能力を付加できるチャンスになるのかも。それでも「単色印刷商品」の意味は忘れないようにしないと。
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