2026年3月12日

日常が非日常

佐々木俊尚氏の引用から、インバウンドの目的が「モノからコト」に写ってきている小腸の一つ、日本の美容院がランドマーク化しているという話。私が英語の勉強(耳慣れ訓練)も予て、日本人や外国人がインバウンドの人へインタビューしていたり、色々日本体験をしているコンテンツをよく見ますが、その中の「日本特有の体験」の一つが「美容院」。

私はそこそこ長い期間アメリカで仕事やプライベートで滞在していましたが、幸か不幸か向こうの床屋さんとか美容院を利用する機会はありませんでした。だから向こうのサービス体験は無いけれど、実際に利用した同僚などの話を聞くと、基本カットだけで言ってみれば「QBクラブ」みたいな感じの様子。オプションで、色々細かなカットとかシャンプーとかもあるらしいけれど、日本とはかなり違うことは事実。また、カットなどをするメインの担当者の助手みたいな人が一人くらい付いて、その人がカットして床に落ちた髪の掃除とか、道具や器具の準備とか色々手伝うらしい。だから終わったときには、担当者にはそれなりのチップを渡すとともに、その助手さんにも金額低いけれどチップを渡すのが「ルール」と聞いて「めんどくせぇ」と思ったのも利用しなかった理由かも。

私は顔すりとかして欲しいので基本床屋利用なんですが美容院も何回かは利用したことがあり、今コンテンツに登場するような高価格高サービスのお店では無いけれど、床屋さんと比べても「丁寧」な印象はありました。コンテンツを見ていると、言葉の壁はあるけれどお客様の希望や好みを丁寧に聞いて、それに合ったカットや染色の提案だけで無く、自分が良いと思うような提案も並べて提示して、お客様の選択肢を広げていることも、最終的に顧客満足度が高くなる理由じゃ無いだろうか。また、単にカットする、染色する、ブローするという工程だけで無く、そのお店に来てから終わるまでの1時間とか2時間とかの「体験価値」を高めるための工夫も、インバウンドの人から見ると日本独自の付加価値として高評価に繋がっているんでしょうね。

結構髭の濃いインバウンドの男性が、地方都市の古い「床屋さん」に入り、ヘアカットからひげ剃りまで一通りのサービスを高齢の店主にして貰うコンテンツ。丁寧な仕事だけでなく、ひげ剃りの蒸しタオルとか、カット後の選抜やブローなどの内容や、それだけのサービスをしてもらいながら、確か数千円程度の価格のやさすとのギャップに驚いているけれど、あれも日本人から見たら普通なんですよね。兎に角日本人にとっては普通の、床屋さん、コンビニ、公共交通機関、デパ地下、スーパーマーケット、文房具品、自然と近代の共存等の我々にとっての「日常」が、もうそれら全てがインバウンドのひとから見ると「非日常」に感じられるわけですよね。インバウンド向けに、彼らに特化したサービスを提供するのも一つのアイデアだけれど、結局彼らの多くは「日本の日常」という彼らから見たらアニメとか映画の中でしか見たことの内容な「非日常」が存在していることが、最大の訪日動機なんでしょうね。自分達がアメリカの研究所に仕事でいたときには、仕事のやり方も生活内容等、良いか悪いかは別にしてアメリカ人から見ると理解しがたいもので、冗談半分殆ど本気で「Magical Japanese!  Magical Oriental!」とよく行われたけれど、それが日本の実力なのかも。

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