2026年1月13日

レアアースは不足するのか

中国が日本に対してのレアアース輸出制限を表明したけれど、具体的に何がどれだけいつまで制限を受けるのか具体的なことは不明。実際に輸出手続きは遅延しているような話も聞きますが、具体的な影響よりもそういう疑心暗鬼になる事での世相不安を起こすことが目的なんでしょうね。と言うか、10数年前にあれだけ大騒ぎになり苦労したことを忘れて、それから再び中国に丸々依存しているとすれば、それは企業の事業継続計画を見直した方が良いと思う。 とは言っても、コストや入手容易性とかその素材の性質とか、色々理由はあって完全に中国製のレアアースを切るということも難しいのは事実。だから、複数の購入先を準備しておき、こういう場合には切り替えてビジネスへの影響を最少化する計画は事前に準備しておかないと。今回の状況以前に、やはり中国という国のことを考えたら、そういうリスクは最初から想定しておくべきだと改めて思いますね。

で、国内のストックも含めて、取りあえずは数ヶ月分位の余裕はあるらしいけれど、今回の措置がそんな短期間で解決する目処は全く無いと言ってもよい位。数年後には、また中国からのレアアース輸入が再開するかもしれないけれど、二度もそういう状況に遭遇していたら、やはり取扱量は減らしたり、別の調達先を開発して依存度を下げることはその間にやるだろうから、再開してもその影響というか効果は更に下がるでしょうね。それに、レアアースのコストが製品コストに占める割合はそんなに大きくないので、仮にレアアースの価格が数倍になったとしても、製品原価への影響は数%も無い位という話も目にします。前回のレアアース危機後、レアアースを使わないで同等の部品を開発することが進んで、レアアース利用部品の代表例みたいな磁石もレアアースレスのものも出てきているし、今回は中国が以前のように期待したほどのインパクト無い気がしています。

また、メディアは結構派手に取り上げているけれど、昨日清水港から出港した地球深部探査船「ちきゅう」による南鳥島周辺でのレアアース泥の回試験が上手く行けば、数年後には日本自前のレアアース製造も見えてくることに。あくまで優良なレアアース泥が大きなトラブルなく回収可能という前提はあるけれど、ここで採取が可能ならば日本にとってかなり大きな「武器」になる事は事実。しかも、それを意図しているかどうかは不明だけれど、中国の横槍に対してはアメリカと共同開発することで、政治的にもみ物理的にも手出しできないような仕組みが創造されるわけで、これは大きな仕込みだと思います。自衛隊の艦船がこの周りを防御すると、中国の人民解放軍も出てくる理由を与えてしまうけれど、代わりに米海軍の艦艇がこの辺りをウロウロしてくれれば、中国としてもおいそれとは手出しできないだろうし。

また、ニュースとしては古いけれど、早稲田大学と日産が共同で開発した、ハイブリッド車のモーターを分解などせずに、そのまま溶解してレアアースを回収する技術が既にあるらしく、数年後に予想されるBEVやハイブリッド車の廃棄時期には、有効なレアアース回収サイクルがうまれると期待されるらしい。前回のレアアース騒動の時には「都市鉱山」と言われる、既存のデジタルでバイスなどを回収して、そこからレアアースを回収することがかなり積極的に行われたけれど、今回の技術を使えばモーターに限らず色々な部材からレアアースの回収が効率的に可能になるんじゃ無いだろうか。どれくらい裁量できるか分からないけれど、仮に10%の再利用率でも大きい気がします。あと、中国国内ではBEV等の不良在庫が積み上がっていて価格も下落しているらしいけれど、そう言うものを回収してこの技術でレアアース抽出したらどうだろうか。コスト的にペイするかどうかは別にして、中国に対してのある意味しっぺ返しとして効果的な気がする。(笑)

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