羽田空港T2のトイレとラブに続き、今度はA320ファミリーの一部機体が、太陽フレアの影響を受けて飛行制御に必要なデータが破損する可能性があると言う事で緊急のソフトウェア更新が発生。それによる29日はANA国内線95便が整備作業のために欠航し、今日朝までには大体の更新は完了したけれど、多分機材繰りの関係で6便の欠航が決まっているらしい。前日の欠航で約13,200人、今日も約500人が影響するとのことで、ANAに取っては踏んだり蹴ったりな週末だろうなぁ。
詳細な原因が良く分からないので色々想像するんですが、太陽フレアの影響でデータが破損するというのは、アルファ線によるソフトウェアエラーを意味しているんだろうか。昔はDRAMのデータ化けが問題になって、色々調べたらアルファ線が衝突してデータ反転が発生していたと分かった、そこからECCとか冗長性を持たせた設計やソフトウェアデザインが出てきたけれど、今回もそう言う話なんだろうか。
「ソフトウェアで対応」となると、閾値を超えたような場合にリトライ回数を増やすとか、エラー訂正を多重に掛けるとかいう話になるんだろうけど、そうするとかなりのソフトの書き換えになるんだろうなぁ。また、本当に異常値が検知されたときにそれを「誤情報」として勝手に修正したら、そのままエラーに気がつかず重大事故に繋がる可能性もあるので、その辺りの切り分けというか分類も大変そう。また、ソフト的にオーバーヘッドが増える分、タイミングの問題も生まれるかもしれなくて、そうなるとその当該部分だけの書き換えだけで無く、関連するソフトやモジュール類も更新が必要になるだろうし、どれだけ雪崩的に波及するのかちょっと分からないですね。でも、更新作業に4時間かかるということは、結構な作業量だと思う。
- 既存データのうち保存が必要な固有データ等のバックアップ
- 既存データの消去(クリーンナップ)
- 新規ソフトウェアの導入・更新
- 保存バックアップデータの適用
- ソフトウェア検証・機能検査等
- 最終確認・承認
ANAは大変だけれど、JALはA350は保有していてもA320は使用していないので影響無しというのは幸運というか、なんかそう言う話が良くありますよね。以前はB777のエンジンだったかな。あの時もANAはてんやわんやだったけれど、A350への移行がほぼ完了していたJALはそうでは無かったし。系列のPeach等にも対象機種が何機か存在するらしいけれど、こちらは欠航無しで対応可能と言う事なので、やはり大きな会社は何かあったときのリスクも大きいなと再認識しました。航空機の一番の要素「安全」に関わるところだけに、妥協してはいけないけれど、影響を受ける乗客も最少化されることを祈るばかりです。
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