以前から言われていた、石破総理による「戦後80年に寄せて」なる石破所感の発表。これまで10年毎に発表されてきた、戦後50年、60年、70年談話、特に「これが最後」とまで言って発表された故安倍総理の「戦後70年談話」をひっくり返す内容ではないかと、事前にはその内容以前に「戦後80談話」をあえて発表する事に対してかなり批判もされてきました。
そういう批判も考慮してなのかトーンダウンして、閣議決定などしない石破総理の「所感」として発表されたわけだけれど、今度はそれならあえて公開する必要も無いのでは無いかとまた批判されてしまう。紆余曲折したのだけれど、総裁選挙で高市氏が当選するドタバタに隠れて(笑)、しかも発表当日には自公の連立解消というビッグニュースもあって、正直当日は殆ど注目されないような感じだった気がする。ただし、その内容を見てみると個人的にはちょっと好感する部分もあって、「戦後80年での所感」というよりは、「戦前に対しての所感」という方が適切じゃ無いだろうか。
個人的に好感する部分というのは、これまでの談話のように戦後の反省を中心にするのでは無く、「何故戦争が始まってしまったのか」というスタートの部分に関して強調しているところ。私も、昔は戦後教育の影響もあって、「日本は悪い事をしました」「日本は反省しないといけない」みたいな教育を受けてきて、まぁその通りの認識でした。ただ、成長して色々な情報にアクセス出来るようになり、さらにはネットの影響でそれまで知らなかったような資料なり知識に触れられるようになると、確かに戦後に対しての反省というか解釈は必要だけれど、其れ以前に「何故始まったのか」という部分が一番重要なのに考慮されていないように感じるようになったわけです。
そんな中で、今年の終戦記念日にReHacQのこのコンテンツを見つけて、辻田氏の解説が凄く腑に落ちたわけです。今回の石破所感でも、後半でメディアに対しての批判であった李、ポピュリズムに対しての危惧を述べていますが、まさに誰かが悪いとか何かが原因というよりは、色々複雑な要因が絡み合い、不幸なすれ違いが生まれて、更に国民の気持ちとして勝利に高揚し、それをメディアが煽るという、今増えに言えばキーワードに炎上するような現象が、当時の日本国内で大規模にしかし確実に広がっていったのだと思います。そう言う意味で、現在のメディアが当時の反動なのか何なのか、逆の立場で世論を誘導しようとする雰囲気を強く感じるのは、それが良い悪いとは別に凄く当時と同じ様に危険性を感じますね。自公連立解消というニュースに隠れてしまったけれど、落ち着いたところでこの書簡の内容に関して読み直してみることが大切じゃないだろうか。
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