2025年8月18日

武力解決

アラスカ州アンカレッジで開催された、米露首脳会議。多くのニュースでは、トランプ大統領の変心でプーチン大統領が120%の利益を得たような評価が多いけれど、素人目で見てもその通りだと感じます。少なくともトランプ大統領としては、まずは即時停戦をして、そこで三者会議での話し合いを承諾させるのが最低ラインだと思うけどなぁ。逆に、ロシアの要求をほぼ満たすような感じで、現在占領している2州の割譲を要求して、それを支持しているのは今回武力で隣国を侵略したロシアの行為を正当化するものだと思う。

今回の様子を見ていても不思議に感じるのは、日頃日本の憲法改正とか憲法9条に関して、「堅持せよ」「国際社会の標準に」みたいなことを言っている人達から、今回の行為に関しての反対意見が聞こえてこないこと。憲法には「国際紛争を解決する手段として、武力による解決を放棄する」と書かれていて、自衛隊の増強ですら何年も問題視するくせに、今回のロシアによる一方的な進行に関しては、批判なり声明みたいなものは殆ど聞こえてこない。それこそ、毎日多くの人命が失われているわけだし、それはウクライナだけで無く、ガザ侵攻にしても同様だと思う。 さらに言えば、イランに対しての空爆だって、原発開発のリスクはあるとしても、やはり武力による解決手段を執っていることは批判するべきでは。

日本がやることが問題というのであれば、二度と「9条にノーベル賞を」とか言わない方が良いですよね。勿論、現実はそんなに甘くないことは彼らも理解していて、それを承知で自分達の主義主張を通すための一緒にパフォーマンスである事は確かなんだけれど、高もあからさまだからどんどん支持も減っていて、最近の政党支持と同様でどんどんコアな偏った一握りの人達が残るような状況に陥っている気がします。先の広島、長崎での式典にしても、先日の終戦記念日にしても、日本の行為に関して言及することは必要化もしれないけれど、何故そう言うことが生まれたのかという部分の説明が欠けていると思うし、今実際に行われている武力解決に関して言及することも、少なくとも終戦記念日の式典の目的としては意味があると思うけどなぁ。

今日には、欧州、ウクライナ、アメリカの三者会議が欧州で開催されるようですが、どういう状況になるのだろうか。ウクライナとしては、戦争を早く解決して平和な状況に戻したいけれど、だからと言って二州の割譲には納得出来ないだろうし(クリミアも取られているわけだし)、二度と侵略しないという書き物だって、どれだけ信用できるか定かでは無いだろうし。少なくとも国境線が変わるようなことになれば、それをマネしようとするだろう別の国も生まれてくるリスクも大きくなりますからね。何度も書いているけれど、トランプ大統領の不安定さを何とかするためにも、今ここに安倍元総理が健在だったらなぁと「歴史のif」を多いに感じます。

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