2025年6月1日

古米知らずの古米批判

備蓄米の放出に関して、1回目のJA等大手に対しての入札の時に比べて、今回の随意契約での放出に対しては批判が大きい気がします。その理由と想像するのは、前回は2024年度産(新米)と2023年度産(古米)という「新しいお米」なのに対して、今回の放出対象の備蓄米が、2022年度産(古古米)だったり2021年度産(古古古米)という「古いお米」なので、鼻から「不味い、劣る、低品質」という認識が刷り込まれていて、その為「1年過ぎたら家畜の餌」発言なんて言うのも出てくるし批判もされるんでしょうね。

ふと思ったんですが、最近の人って殆どの場合「新米」しか食べたことは無くて、古古古米や古古米は勿論、前年度産の「古米」なんていうのも食べたことが無い人が殆どじゃ無いだろうか。場合によっては、知らないうちに口に入れている場合も有るかもしれないけれど、多分店頭で販売されているお米は、これまでは殆どが「新米」しか無かったと思う。自分が子供の頃は、普通に「古米」くらいはお米屋さんで安く売っていたし、「古古米」くらいまでは販売していたと思います。特に農業を本業にしているような場合だと、一年間で食べ尽くすことも出来ない場合もあるから、うちも兼業農家だったけれど結構古いお米を食べた記憶があります。当時は、普通に玄米の状態でお蔵とかに保管して居ただけだったから、保存期間にも限度があって、やはり古米くらいまでは我慢できるけれど、2年以上過ぎたような「古古米」は明らかに食味が違っていましたね。

で、今回はそう言う「怪しい保管場所」で貯蔵されていたものでは無くて、政府が「備蓄米」として緊急時には放出することを前提に保管して居るわけだから、そりゃぁ程度や品質に問題があるとは思えない。仮に問題があるとしたら、その保存方法に対して批判するべき。実際に小泉大臣がそれぞれの年度産のお米を試食して、殆ど変わらない食味だと早々に発進したのは良かったと思いますね。それに、具体的な数値でも変わらないことをしめしていて、世間の思い込みによる批判をしっかりと封じた対応は好感が持てます。この辺りは自分の立ち位置を分かっているからなのか、それとも天然何なのか分からないけれど、それなら例のレジ袋の時ももう少し上手く対応してくれていたらと小一時間。まぁ、そう言う経験を積み重ねていって、政治家として成長していくのかもしれないけれど。ただ国民としてはやはり最初から真っ当な政治家政治集団にちゃんと国政を進めて欲しいけれど、最近はネットの影響も大きいので、紆余曲折が多すぎる大きすぎる気がします。

昨日から店頭にいち早く並んだ備蓄米はあっと言う間に予定数量を完売し、ネット予約などでも瞬殺で予約が埋まる状態。今は一種のブームみたいなものもあるからそういう状態も続くのだろうけど、これがあと一週間、二週間と過ぎて、比較的あちこちで2000円台の備蓄米が見られるようになったら、もう少し落ち着くのでしょうね。ただ、もう出せる備蓄米も無くなりつつあるので、今の在庫で結果が出なかったときには、また一悶着ありそう。それに、備蓄米が無くなった状態は今年の新米が入るまで年内は続くだろうから、万一の場合用に仮の備蓄というかある程度の非常時用のお米は確保しておかないといけない。そうなると、アメリカだとか海外からの臨時的なお米の輸入とかも検討する必要がありますが、そうすると今度は国内の米農家との対応も難しくなるだろうし、ある意味解けない方程式を解かないといけない。次の課題を小泉大臣がどの様に解決していくのか、まだまだ道のりは厳しいでしょうね。

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