2025年3月1日

Bye bye, STUDIO ALTA

新宿駅東口のシンボルだった「STUDIO ALTA(スタジオアルタ、略してアルタ)」が、昨日45年の歴史に幕を下ろして閉館に。自分くらいの世代だと「アルタ=笑っていいとも!」であって、正直なところそのイメージしか無い。本来は商業ビルで、その7Fのスタジオの下の階には、物販とか飲食店が入っていたと思います。アルタあるあるだと思うんですが、殆どの人はそのアルタの周辺で待ち合わせに利用するだけで、多分中に入って買い物までする人はかなり少なかったんじゃ無いかと言う気がします。私も、中に入ったことのあるのは数回だけだったと思う。

渋谷の「ハチ公前」ととともに「アルタ前」と言えば、日本で一番有名な待ち合わせ場所の一つでした。私も初めてアルタ前で待ち合わせしたのは、高校を卒業をして一浪後何とか関東の大学に滑り込み、大学一年生の時の「成人式」を、当時都内やその周辺の大学に入っていた高校同級生の連中と待ち合わせしたのが、最初の「アルタ前」でした。当時はスマホどころか、携帯電話もまだまだ特別なもので、学生風情が持てる物じゃなかったので、とにかく「1月15日、午後5時にアルタ前集合」という合い言葉だけで集まったなぁ(笑)。アルタのwikiを見ると、外壁に設置された大型モニターはまだモノクロの時代だったんですね。その後のカラーモニターの記憶に置き換わっていて、最初からカラー化されていたと思っていました。それでも、あれだけ大きなモニターだから、当時も待ち合わせの人数は凄かったと記憶しています。

今でこそああいった大型ビジョンは珍しく無いし、大体直ぐ横には3Dビジョンが設置されて(確か2箇所目?)、三毛ちゃんも最終日を見送ったんだろうけど、ある意味当時100年後位を想定して設定されたSFの世界みたいな印象すら感じられました。最近の野球などのスタジアムでは、昔のようにバックスタンドに一つあるだけでは無く、その周りだったりぐるっと1周スタンドの縁に細長く表示されていたり、かなりビジュアルな工夫がされていると思います。それもあのアルタが始めた「大型表示装置」のメーカー競争が切っ掛けと言ったら、言い過ぎだろうか。でも、あのアルタの大ビジョンが、デジタルサイネージの元祖言ったら、さらにまた言い過ぎだろうか(笑)。

表示装置だけだったら、多分これだけ話題にはならなかったように思います。やっぱり「笑っていいとも!」というコンテンツがあり、それをリアルタイムに表示する事で、より付加価値が高まり、色々な活用方法も生まれてきたんじゃ無いだろうか。例えば、お昼のワイドショーみたいな物があのアルタで行われていて、それが外に表示されてもあれだけの人気は出なかったことは確かだと思う。そう言う意味で、アルタはアルタなんだけれど、スタジオでのコンテンツとの相乗効果は大きかったと言えるでしょうね。規模の違いはあるにしても、ああいうオープンスタジオ形式での放送は今でもあると思うのですが、やはりアルタからの放送、特に「笑っていいとも!」との相乗効果は特異な物だったように思いますね。もう、ああいうものは生まれてこないんじゃないだろうか。

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