2025年3月10日

超小集電 (2)

四年ほど前に備忘録的に記録した「超小集電」に関して最近コメントをいただき、久しぶりに「そういう技術もあったなあ」と思い出していたら、なんとこの週末にTBSの「情報7 days」とテレビ朝日(BS朝日)でこの「超小集電」の特集番組(コーナー)が放送されるという情報を頂き、早速どちらも見てみました。

順序は逆なのですが、まずはテレビ朝日は「未来へ繋ぐエール」という5分程の情報提供番組。残念ながら地元のテレ朝系列局(静岡朝日放送)では、この時間は地元の天気予報コーナーになり放送は多分関東ローカル番組らしい。ただし、番組情報を調べてみたらBS朝日でも放送されているようなので、こちらを日曜日夜視聴してみました。内容的には、この「超小集電」の紹介みたいな物で、山の中に立てられた「空庵」なるこの技術でLEDを点灯させる様子を紹介している程度でちょっと拍子抜けでした。

TBSの「情報7 days」の方では、もう少し長い尺でフランスパンに電極を挿入して点灯させる様子から、最近の技術で堆肥が一番発電に向く素材と言う事で、その応用技術の紹介まで結構面白い内容でした。その中で二つの事が指摘されていて気になったんですが、一つは電気発電する部分も重要だけれど、その微細な電気をLED点灯出来るまで「集める」特殊な回路が重要との説明。多分これって、高効率低損失な「DC-DCコンバーター(通称「デコデコ」)」を作ったという事なんでしょうね。これはこれで凄いと思うけれど、肝心な発電(集電)部分に関しては、合金とカーボン系(?)の端子を対象物に挿入して、合金側から「マイナス電子」が発生するという説明が番組で提供されていて、これは電極や電解液の種類は別にして、良く知っている「ボルタ電池」「レモン電池」と同じ原理。どうも、その合金が何かというのが一番の肝らしいけれど、その詳細は説明されず。原理的には最近話題の「全固体電池」の派生形とみれば良いのかな。で、中間電解質として堆肥を使用するのは、堆肥の中の微生物が生成する有機物が効果的というような説明があったんですよね。そうなると固体電池でも半固体電池というか有機固体電池みたいな物の一例なのかな。

ふと思ったんですが、今回大規模な山火事被害のあった大船渡市ですが、今回の「超小集電」の端子を被災地に挿入して発電して、例えば復興用の機材用発電に補填するとか、あるいはモニター機器の電源に使用するとか、大規模な土地を活用した実証実験をやってみたらどうだろうか。蓄電池とリンクして、山中にドローンの中継基地を作ってみても良いかもしれないし。番組で取り上げられていた現在の実験例が、山中での利用だったことも影響しているかもしれませんが、山がちな日本の国土中にこの電極を埋め込んで、小集電網を構築して、モニター機能や非常時の連絡用充電設備、さらには位置特定用のビーコン機能見たいな物とか。科学少年、空想小僧なので、この手の技術には夢と期待を込めたいけれど、以前結構自分的に期待していた「石油を作る藻(オーランチオキトリウム)」ってどうなったんだろうかと今回久し振りに思いだしたら、2018年にコスト削減できず実用化が断念されていた orz 今回はどうだろうか...

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