PC Watch山田祥平氏のコラムから、KDDIが通信費込みのWANデバイスをPCメーカーに提供するという記事。記事にも登場するHPのeSIM Connectがどういう仕組みなのか興味があったんですが、なるほどこういう背景だったのかと納得です。自分のいまの自家用車にも、車内監視情報の共有だけでなく、車内にWi-Fi APの設定も可能で、車内からデジタルデバイスを最大5台まで接続してインターネットアクセスが可能になっています。auの開戦をしようしていると思うのですが、今回もKDDIなので同じauの回線。それだけauは回線容量に余力があるんだろうか(笑)。先日CMを見ていたら、確かホンダの軽自動車のCMでも「車内からWi-Fi接続可能」と告知していたので、もうそんなに珍しい機能でも無いんでしょうね。最近では、ドラレコのデータをモニターしたり、Lexusなんかは車内の映像をそのままリモートで参照して警察へ連絡するところまでネットに関わっているのは、自分も実体験したばかりですし。
HPの固有技術だと思っていた、このWAN通信費込みの設定は、今後はHP以外のPCメーカーでも実装されるようなので、価格的にそんなに高くないのならちょっと興味が有ります。PCメーカーによって対象の設定に違いはあるだろうけど、HPの場合は5年間の4G LTE/5Gでの無制限利用が設定されているので、それこそ社内でWi-Fiに接続する時を除けば、もう公衆Wi-Fiすら使わなくなるかも。オフィスだって、Wi-Fiではなくマイクロ5Gのネットを配置しても良いわけですし。流石に海外でのローミングサービスは無いだろうけど、もしDual eSIMが可能なWANカード内蔵なら、海外に行くときにはそちらのeSIMを入れれば良いわけで、可用性は劇的に高まると思う。
KDDIとPCメーカーの間の契約というか、KDDI側のビジネスモデルがどういうスキームで作られていて、コストリカバリーがどうやって成されるのか分かりませんが、ほぼWANカードのコストに含ませてPCメーカーとして納得出来る範囲なんだろうなぁ。Lexusの場合、以前は車内Wi-Fiの使用料金が1,100円(税込み)でしたが、昨年12月から50%アップの1,650円(税込み)になっています。仮に年間15,000円としても、5年間で75,000円の料金が掛かるという事は、その半分がコストとしても数万円程度は余分に掛かると想定されます。それ位は転嫁されている設定なんだろうか。KDDIとしては、より有効に回線利用できるのであれば良いわけで、しかも新規に基地局とかこのサービス用に増設する必要も無いわけで、そう言う意味では自らの追加コストはゼロ。逆に、PCメーカーからは固定費が入ってくるわけだから、財政的にはより安定したものになるという想定何だろうなぁ。KDDI/auからみたら、その分auのスマホが売れたと思えば良いだけの話なんでしょうね。
追加の契約が不要で「eSIM内蔵モデル」を購入すれば、少なくとも国内ならばほぼどこでも通信が可能になるというのは大きな魅力です。私も、スマホの利便性携帯性は100%認めるものの、どうしても情報量の多さとかキーボードを利用した文字入力のし易さでは、これまでの経験もあってPCに軍配があがります。会社から支給されているオフィスPC、全部このモデルにならないだろうか(笑)。文字通りの「常時接続」は、スマホが一足早く実現して、それをパソコンが今追いかけている構図だと思いますが、やっとパソコンがスマホの後ろ姿が見えるところまで来た、と言っていいのかな。今はKDDI/auの独占状態だけれど、例えば楽天とかSoftbank当たりは類似のサービスを始めそうな気がします。eSIMだけ提供すると、既存の契約者とのサービス内容と差が付けられないから、やはりデバイス込みで組込前提のビジネスモデルに成るんだろうけど、でもそのうちにeSIM自体が「契約年数」だけ縛りがあって、データ容量等は短期間で大量利用みたいな著しい利用の制限は付くとはしても、常識的な範囲での「無制限容量」サービスで展開される時代が直ぐに来るんじゃ無いだろうか。もう、音声通話は事実上VoIPに変わってきているとも言える訳ですしね。データ通信が出来れば、それで十分というのが利用者の大本になってきている現在、ある意味正しい囲い込み手法かもしれない。
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