2025年1月21日

トランプ大統領 2.0

トランプ大統領が正式に就任して、2期目となる「トランプ大統領 2.0」が再スタート 。現地の気温が低すぎる(-10.0)ということで就任式は室内で行われて、その後のパレードも室内で開催されるなど、何十年振りという異例の開催は彼らしいのかもしれない。考えてみたら、前回のバイデン vs トランプの大統領選挙の時も、結構勝敗が決まらず接戦だったのだから、今回のトランプ大統領再選も不思議では無い。強いて言えば、就任当時からその高齢が問題視されていたバイデン前大統領の年齢とその後の衰え、そしてコロナ禍による様々な経済や社会生活への影響が、悪印象は生み出しても好印象は殆ど無かったことは、ある意味不運だったかも。

トランプ大統領は、早速選挙前から自ら公約としていた様々な政策の実現を訴えて、支持層からの指示を堅固にしているように見えます。ある意味「独裁」とも映る様子で、実際その様にも発言しているらしいのだけれど、そういう様子を見ていると「トランプ氏の調教役」とも言われていて、実際信頼も高かった故安倍晋三氏の存在の大きさと重要さを改めて感じますね。二人が、日米の大統領・首相として世界の中で活動していたとき、とにかく突拍子も無い事、自分本位のことしか言わないトランプ氏に対して、その他の国々と根回ししつつ何とか落とし所を見つけてそこに落ち着かせることが出来た安倍氏の力量というか存在は大きかったと再認識されます。あれから4年が過ぎていて、当時いたEUやその他国々の主要首脳も殆ど入れ替わっていて、トランプ氏の扱い方を経験している人材も居なくなっているわけで、となると「安倍晋三」という重しの無いトランプ大統領の暴走みたいなものがやはり不安になりますね。

当時の世界も決して安定していたわけではないけれど、それでも何となく安定感があって微妙なバランスが保たれていた気がします。ところが今の世界は、ウクラナイvsロシアに始まり、イスラエルvsハマスはやっと何とか落ち着いてきた感じだけれど、当時と比べたらかなり不安定さが進んでいることは事実。その中で、世界最大の軍事パワーであるアメリカが世界で無く自国しか守らないと宣言してしまうと、ロシアはますますウクライナ進行を優先するだろうし、中国は裏で色々周辺諸国へと浸透を続けるだろうし、それ以外の世界の不安定さは増すことはあっても減ることは無い事も確実でしょうね。

望むと望まざるとに関わらず、これから4年間はトランプ大統領時代が続くわけで、前回1期4年を務めているので、間が空いていても残りの就任期間は2期目の4年間だけというアメリカの法律は、かなり先見の明があったのでは(笑)。自ら無理矢理法律を改正して、幾らでも大統領にとどまれるようにしたどこかの大統領に爪の垢を煎じたい位(マテ)。逆に言えば、その4年間で自分としての集大成を完成させようとすると、結構無理なこともやりそうな気がするのが恐い気もします。時間をかけなきゃいけないようなことも強引に自分の意見を押し通したり、とにかく実席を作るために思いついたことをどんどん打ち上げて行くみたいな。実際就任直後に署名する大統領令は100通を超えるという事で、歴代でも一年間で最大は133通との事から考えると、かなり異例というか何でもありなんだなと半分呆れてしまう。特に今回のトランプ政権の場合、下院、上院、大統領と、すべてトランプ氏側の共和党が多数を占めているので、ブレーキが掛からない。以前は共和党内にもそれなりに存在していた、「反トランプ」みたいな勢力も、今回は殆どいないそうで、そうなると「アメリカ合衆国」が「トランプ共和国」みたいな形になりかねないですよね。今でも十分に混沌としている世界を、これ以上引っかき回すこと無く少しでも落ち着くことを祈りたいです。


0 件のコメント:

コメントを投稿