2025年1月21日

ACジャパン

自社に関わる事案に対しての一連の対応に対しての不満・不評から、スポンサー企業のCM供出停止が続いているフジテレビ(CX)。企業CMの代わりに、ACジャパンの公共広告が流されていて、中には停止している企業が居るのに、そこにつけこむ「ACジャパン」とはどこのどいつだ、と的外れな批判をしている人もネットには居るみたいだけれど、過去阪神淡路大震災や東日本大震災などの時には、一日中このACジャパンのCMが流れた時期もあるのに、忘れやすいのかなぁ。

どの放送局なり番組にどの様に自社のCMを供出するかは、その企業や団体・組織の自由だし、多くの場合は何らかの有形無形の利益を期待して出す物。ただ今回の場合ちょっと違和感を感じるのは、元々の問題は個人間の話であり、守秘義務があり第三者には殆ど詳細は分からない示談成立事案であるのに、会社としての対応が悪いという理由でここまで大きな反動になる事。勿論、港社長の会見を見るだけでも、元々フジテレビ側もこの事案は当初から把握して認識していて、その後の対応が適切だったか問われるものではあるけれど、公に出来る情報は殆ど無いことを考えると、第三者機関での検証結果を待たないと企業としての適切さも判断出来ないもの。でも、CMを供出する企業として少しの齟齬も許さないと判断するなら、実は今後他局でも何か問題が発生した場合は、同様の対応を取らないと辻褄が合わなくなる気がするんだけれど大丈夫だろうか。過去、虚偽報道とかセクハラ関連の問題が他局でも発生していたわけだけれど、その当時は今回の様な規模の反動があったとは思えない。

もう一つ疑問というか不思議なのは、確かにここの企業名が出てくる企業CMが停止されて、代わりにACジャパンの公共広告が流されるわけだけれど、そのACジャパンは1000社を超える企業も正会員として参加しているわけで、実は名前変えたCM担っているような気がするんですよね。勿論、ACジャパンが供出するCMは、特定の企業や製品に関してのものでは無く公共ルールや様々な啓蒙内容だったるするわけですが、そう言うものは元々の企業が「適切では無い」と判断した番組なり組織の穴埋めとして放送されるのは、何か矛盾しているような気がします。それは、元々自分が「ACジャパン」なるものを意識したのが、 昭和天皇崩御の時とか、阪神淡路大震災の時とか、大きな災害が発生して日本全体が厳粛な気持ちになっているときに、妙に明るいCMとか流せないからと思っていたからなんですよね。で、今回の様に不祥事・不具合でCMスポンサーが降りているのに、そこに公共広告を掲載するのって、何か悪名を利用して広く知らしめようとしているような気がします。

自分のように、フジテレビの放送を直接では無く、地方の系列局経由で視聴していると、実は一つの番組の中にはローカルのCM枠とかあって、そこでは地元企業や地元のローカル局が獲得してきた企業CMが流されるのですが、それに関してはそんなに入れ替わっている気はしませんし、大手企業50社以上が供出停止しているとは言え、他の有名企業のCMも以前のように流されています。多分供出呈した企業も、根も葉もないクレームや言いがかりみたいなものが多くて、その対策も兼ねているんだろうなと想像しています。ただ、放送局側にとっても企業側に取っても、ここまで続いた「民間放送」という仕組みの限界みたいなものを感じたんじゃ無いだろうか。トヨタなどは自社の広報広告チャンネル見たいな「トヨタイムス」みたいな仕組みを立ち上げていたり、企業自身が自ら発信する仕組みやサービスが最近は増えていますが、放送局も今のように番組を制作して視聴率を売るようなスキームではなく、単にその周波数と時間帯を販売するような不動産業見たいな形態に変わるのかも。あっ、それで多くの放送局は、実際に不動産業で儲けているのか(マテ)。

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