老後の楽しみ(ボケ防止?)の一つとして、今年から「梅仕事」つまり、梅干しを漬けてみることに。うちは祖父の代くらいまでは農業を結構やっていて、田畑仕事だけでなく裏庭には鶏小屋があったり、浜松ではお馴染みの「浜納豆」を作っていたり、勿論梅干しとかも毎年付けていました。ただ、早々昔の仕事もだんだんと無くなり、今ではコンビニやスーパーへ行けば何でも揃っているし直ぐに入手出来ますし。だからこそ、昔を思いだしてそういう仕事をやるのも良いかなと思います。幸いにも、今ではYouTubeには必要な手順や知識の動画は溢れるほど掲載されていますし、Googleで調べれば必要な知識や情報はほぼ100%入手可能。ただ、余りに情報過多でいろいろなやり方が見つかるので、一体どれが正しいのか、あるいは自分に合っているのか、その取捨選択に困りましたが。
先ず方針として、今年は一番馴染みのある「赤紫蘇漬け梅干し」を作ってみることに。必要な物は、梅干し、粗塩、赤紫蘇(これは後からでもOK)、漬ける用の容器、消毒用のアルコールや35度以上の焼酎、その他ざる等。一番の肝は「梅」の実の入手。普通ならば、6月にも入ればスーパーの店頭にも青梅の入った袋が幾つも並びますが、今年は記録的な不作という事で全く見ません。やっと並んだと思ったら、素人目で見ても粒が不揃いな青梅が、1kgの袋で1000円以上に。これ、最終的には1kg 2000円以上にまで値上がりしました。余りに梅の実が見つからないので今年は諦めようかと思ったんですが、たまたまJAのファーマーズマーケットに行ったところ、比較的粒が揃った青梅の1kgの袋が10個位並んでいて、しかも数名の人が手に取って居たので、咄嗟になくなる前にと3袋確保してこれで始めて見ることにしました。
梅干し作りには、まず梅の実で傷ついていたりしているものを取り除き(これは別途シロップ漬けに使用)、3kgから2.4kg分が梅干し用として残りました。色々調べてみると、青いまま直ぐに漬ける場合と、有る程度熟成させて黄色くなってから漬ける方法、大きく二種類有るみたい。実は購入した1kgの袋の中も、1/3位が既に黄色くなっていて、残りは青いままと不揃い状態。そこで、熟成しつつある黄色い実はとりだして、これは冷蔵庫の野菜室に入れて追熟を押さえつつ、青い梅は一度洗って乾燥させたら、そのまま新聞紙の上に並べて乾燥させつつ追熟させることにしました。三日くらい置くと黄色みが出てきて、五日目くらいはかなり甘い匂いも出るようになりました。本当はこの時点で保管して居た実と合わせて梅漬けの作業をすれば良かったのですが、都合で直ぐに作業に取りかかることが出来ず、結局さらに二日ほどしてから週末になり、結構熟成した梅で作業開始となりました。
皮が黄色から中にはオレンジ色に近い色まで追熟した梅の実を、まずは水を替えつつ数回手もみ洗いをして綺麗にします。ペーパータオルで水気を切った後、新聞紙の上にヘタの部分が上になるように並べて完全に乾燥させます。青梅だと暫く水に漬けて灰汁抜きが必要らしいのですが、熟成して黄色くなった梅はあく抜き不用との事なのでこのまま使用します。日当たりの良い部屋なので、半日もしないうちに表面は乾燥したので、次はヘタ取り作業。竹串でヘタの部分を軽く刺すようにして、クイッと捻るようにしてヘタを取り外します。この部分に水が残っている場合も有るというので、念のためペーパータオルで拭きつつ綺麗にしてきます。2.4kg有った梅干しは、個数で言うと80個位になりました。単純計算では、1個30gになりますが、サイズに結構ばらつきがあるので、大きいものはその倍位はありそう。一通り終わったところで、次は漬ける容器の準備。取っ手のついた大きめの保存瓶を今回使いましたが、その取っ手の部分が内側にくびれていて瓶の中の作業がしづらいことに後で気がついたので、来年はストレートな容器を使うことにします。大きな鍋にお湯を沸かして、トングと厚い手袋をしながら浸した瓶を左右に回して内部と外部を10分間くらい煮沸消毒します。一度取りだして乾燥したところで、内部には食器・まな板にも使える除菌アルコールスプレーを吹き入れて、ペーパータオルでくびれている部分や口金の部分等念入りに拭いて消毒しておきます。このアルコールが乾燥する頃には、梅の準備も出来たので、いよいよ塩漬けを始めます。
梅干しの場合、18~20%の塩だと黴びるリスクも低く、塩分を下げていくと色々注意しないとカビの発生率が高くなるとのこと。今回は初めての挑戦という事も有り塩分高めで漬けてみることにしました。梅の量が2.4kgなので、480gの粗塩をボウルに用意して作業開始です。保存用の瓶の底に薄く粗塩を最初に振っておきます。次に小さめのボウルに焼酎を入れておき、ここに梅干しを何個か入れて回りを焼酎で洗浄してから、軽く粗塩を塗して容器の中に入れて置きます。後から知ったんですが、この時にヘタの部分に塩を詰めておくとカビ防止なるらしい。次は忘れないようにしないと。この作業を繰り返していきますが、結構大きめの容器がほぼ満杯になる状態でした。残りの粗塩を内部に振り入れて、蓋をして容器を左右上下に振って出来るだけ内部に塩が回るようにしてこの作業は終了です。傷ついていた梅干しは、別の容器に焼酎で洗ってから入れて、粗塩の代わりに氷砂糖を入れて密封しておきました。梅干しの方は、本当は上から重しを置きたかったのですが、容器の口のサイズが大きくないので重しを入れることが出来ません。動画では、そのままで作る場合も有ったので、今回は梅の自重だけでつかるようにしてみました。
翌日確認すると、底の方に梅干し1~2個位の梅酢が溜まっています。容器を斜めにして、その梅酢が出来るだけ全体に回るように瓶をクルクルと回転させ、また軽く保存瓶を振って内部の塩ができるだけまわるようにします。これを一日に数回三日くらい繰り返すと、梅干しの高さが最初のほぼ満杯状態から、保存瓶の高さ2/3位まで減ってきました。梅酢も大分上の方まで上がってきましたが、まだ一番上の梅干し1~2個位分は浸かっていない状態で、この部分が黴びるんじゃないかと心配になります。ここでGoogleとかで調べると、お酢を追加して浸すという方法もあるらしいので、米酢を足して何とか全体が浸るようにしました。これも後から気がつきましたが、梅酢だけでも売っている場合があるんですね。次回はこれを利用することにします。この後も、毎日数回は保存瓶を回して中の梅酢が回るようにして、また中の梅干しも同じ箇所があたって、その部分だけ変形しないように、出来るだけ優しく撹拌をして中で位置が変わるようにしました。これを三週間位やって、次に赤紫蘇を入れて赤梅干しを作る事にします。(続く)
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