釈明会見が釈明にならず、逆に炎上を拡大させてしまうのが、いかにもこの人らしいと言えばそうだし、不謹慎ながら「期待を裏切らない」と言えるのも、ある意味この人の魅力かも(笑)。その彼の挙動に騙されてはいけないのが、今回の問題は「猿」とか「蛮族」というような言葉つがいの話ではなく、その後に彼が要求した「報道への介入問題」なんですよね。しかも、その釈明会見の席上、小西氏から産経新聞記者へのLINEによる記事修正要求が有ったことが暴露されたけれど、自ら「以前も同じ事を要求して、その時は要求が聞き入れられた」と今回が初めての行為で無い事までばらしてしまう。となると、彼は以前から報道への介入行為をしながら、一方で高市氏へ放送法変更行為と批判するというの、相反することを並行して実こうしていたことになります。
彼一人の問題ならば、そう言う人も居るだろうで終わる話かもしれないけれど(でも、国会議員だよなぁ、この人は)、今回の一連の発言で攻撃を受けたメディア側の人間で彼のことを擁護する人達が少なくないことにはビックリ。
失言は問題だが、憲法改正審議会が重要になっている局面で、更迭は明らかにやりすぎ
— 望月衣塑子 (@ISOKO_MOCHIZUKI) March 31, 2023
小西氏の憲法審幹事更迭 立民代表、サル発言受け
立憲民主党の泉健太代表は31日の記者会見で、同党の小西洋之参院議員について、参院憲法審査会の野党筆頭幹事を更迭すると発表 https://t.co/q1uFT978BM
このツイートをしている時点で、小西氏の釈明会見も行われていて、彼の行為に関しても分かっていた可能性があるのに、その事では無く失言問題に矮小化しようとしている風に感じられる。今回の騒動の大きさを考えたら、更迭どころか離党勧告しても軽すぎるくらい。 あるいは、
今の日本に本当に必要なのは、小西さんのような議員と思う。心からそう思う。
— 柏尾安希子(神奈川新聞記者) (@KJvdcYYG7rONyUl) March 31, 2023
と言ってしまう記者まで現れてしまい、なるほどねぇ、最近のメディアが「メディア」ではなく「活動家」と呼ばれることに納得したりして。
よく言われるけれど、同じ事を与党議員がやったらどうなるのかと言えば、全く真逆の反応が予想されるわけで、彼らは大キャミペーンを張ってでも攻撃するんでしょうね。どういう政治信条や、物事に対しての考え方を持とうと勝手だけれど、今回の様な事はどんな立場であっても守らなきゃいけない基盤の一つと言っていい話だと思うんですよね。と言うか、少し前には故安倍総理が報道の自由を阻害した、憲法違反だと騒いでいたのに、同じような事を今回は実際に行っているのに批判するどころか擁護に回る始末。結局は、彼らは政局に利用したいだけで、元々の言論の自由とか報道の自由という事には関心無いと言う事を自ら証明していると思う。
これまでは、与党側の発言に対して反与党・野党勢力側が批判するという構図で、しかも説明責任も自分達では無く相手側に負わせることで有利に闘争を進めていたわけだけど、今回はその立場が逆転した闘争。しかも、小西氏に至っては、釈明すればするほど自らぼろを出すというか、余計なことを積み重ねるから、ますます炎上拡大して行くばかり。疑問に感じるのは、今回の件に対して、攻撃対象の産経新聞も含めて、どうもメディアの報道や追求が及び腰のように感じる事。今朝の4大紙のWebトップを見ても、読売新聞と産経新聞のトップにはこの「小西問題」に関してのリンクが見つけられるんですが、朝日新聞や毎日新聞は無し。朝日新聞なんて逆に、高市氏の問題の特集ページへのリンクを載せていて、あぁこの人達らしいなぁと感じる位。真偽の程は不明ですが、今回の様な取材の正統性なりルールなりを厳密にしていくと、取材活動がますます制限される自体にもなりかねないので、メディア側としても不満はあるけれど有る程度穏便なところで終わらせたいという気持ちがあるんだろうか。それならそれで、取材対象に関わらず同一のルールでメディアは対応するべきだと思うし、そんな中でも後追い取材でちゃんと筋立てた記事を提供するべきだろうなぁ。それが当初の自分達の主張と180度異なっているとしても、ちゃんと最終的に「事実(真実ではない)」を伝えるのが、メディアの究極の役割だと思う。それなのに、小西氏のような人間を許すのは、やはり人間の心の中には、正義のヒーローだけで無くダークヒーローにも憧れる気持ちが、それを許してしまうのだろうか。でも、ダークヒーローと言うには余りに小粒だと思うけれど。
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