2021年9月26日

共産主義と資本主義

ネットで話題になっていた、日本共産党志位和夫委員長のツイート。 最初の二つの質問に関しては、確定した小知恵が無いことを効きながら、共産主義の優位性へ誘導しようとしていることは見え見えなわけで、そこに多数の突っ込みが入っているけれど、それを見たからと言ってどうって事は無いんでしょうね、この人達は。

  1. 資本主義という矛盾に満ちた社会が人類の到達した最後の社会か?
    まず「資本主義が矛盾に満ちた社会」という設定が一方的。矛盾がある事は確かだろうけど、それで満ちているのかどうかはそれぞれの考えだろうし、仮に矛盾が多くてもそれ以上に得る利益が大きければ、それを受け入れることもあるだろうし。それは資本主義という社会システムをどう捉えるか、と言う話。それと、最後の「人類の到達した最後の社会か」という質問とは、全く関係無い話。例えば、未来社会を描いたスタートレックの世界では資本主義は消えていると思われる(貨幣を使用した売買行為が無いと思われるから)から、それを想定すれば「否」と言える。デモ、それがイコール「共産主義こそ最後の社会」という意味では絶対に無い事も明らか。
  2. マルクスは21世紀では古くなってしまったか?
    何故突然マルクスが登場するのか、また「マルクス」という多くの人にとっては未知というか意味不明な物を例として提示することが適切なのか、これは何か「マルクス」というありがたそうな権威を振りかざして迫る質問のように見えます。しかも、その後で「マルクスは資本主義の先に進むことが出来る法則を明らかにした」と誘導しているわけだし。それに、マルクスが「マルクス主義」を言い出したのは1800年代後半で、言ってみれば「19世紀の考え」な訳です。それが、20世紀に色々な変革があった後で「21世紀では古くなったか」と問われても、150年近く昔の考え方が今に当てはまるのかと言う素朴な疑問も。つまり「質問」という形を取ってはいるけれど、結局は自分達の「マルクス主義」を宣伝したいだけの話じゃないかと。
そして、続くツイートで、ソ連や中国の「社会主義」「共産主義」を否定して、その原因として「遅れた国から始まった制約」と言っている。遅れた国でこそ、身分の差別とか社会保障の脆弱性が存在するわけだから、その環境で成立しない物をなんで推進しなきゃいけないのだろうか。で、日本は自由、民主主義、人権、資本主義下の浴衣な成果を引き継ぎ共産主義へ移行しようというのは、なら今のままで良いじゃんと言われんじゃないの。

困った人を助けるとか、不平等を正すとか、そう言う事は別に共産主義だろうが資本主義だろうが、社会一般的な常識として実施されるべきもの。その場合共産主義的考えでは、富めるものから貧しいものへと言う考えから、富めるもの=悪、みたいな考え方を感じるのが、個人的には彼らの考えは良いとしても行為として賛成出来ないところ。私は、経済を回すことが社会を豊かにする最大の秘訣だと思っているし、課題はその経済活動の拡大に応じて、社会インフラ整備も同様に進むシステムが今追いついていない事だと思います。一番基本的なシステムでは、企業活動が優勢になれば、税金という形で還元されて、それを元に社会インフラが整備されるけれど、その税金がある時には企業に負担となり、企業減税が言われたり海外移転何て言うことも発生し、国内の生産基盤の縮小や脆弱性を招いたのが、バブル崩壊以降の日本だと思う。そこで、単に税金を上げるのでは無く、企業側にもインセンティブを与えるような仕組みを作れば、別に共産主義を名乗らなくても社会の公平性・平等性が進むような気がします。

例えば日本では余りなじが無いけれど、アメリカのような「寄付文化」を大きくしたらどうだろうか。企業が、何らかの形で「寄付」をしたら、その同等額あるいは何割過分の税金を有利にするとか、企業進出等の時の優遇措置の上乗せをするみたいな仕組みがあれば良いんじゃなだろうか。企業側としても、自社の宣伝になるように、例えばその寄付の利用範囲とか目的を指定して寄付する事で、経済性以上のインセンティブにもなるだろうし。それにより、企業が儲かれば寄付も大きくなり、困っている人達や分野へ補助金時子となりダイレクトにまとまったお金が流入して、今よりも素早く解決に向かうかもしれない。私は、19世紀の社会背景から生まれた「マルクス主義」が駄目とはいわゆいけれど、その時代から大きく変化した現代に当てはめるのは無理があると追います。その基本的な考え方を継承するのは良いけれど、やはり今の社会システムに沿った現実的な仕組みに置き換えるなりしないと、世の中は受け入れても呉無いし追随もしてくれないと思う。そう言う意味でこの人達は、自分達の世界の中でのみ存在意義が有るのかもしれない。

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