2021年7月10日

レジ袋有料化のKPI

ITmediaの記事から、レジ袋有料化の効果に関してのアンケート。 「成功だった」と考える人は38.3%で、「失敗だった」の23.1%を上回ったという結果らしいけれど、その「成功」「失敗」の理由を見ても、人によって評価が異なるわけで、個人的にはこう言う活動や評価をするのであれば、ちゃんとKPI (Key Performance Index)を設定して評価するべきだと思う。

もともと今回のレジ袋有料化は、「プラスチックごみの削減」という目標に対しての活動の一つだったはず。であるならば、どれだけの人がどれだけのプラスチックごみを削減したのか、それで評価するべきだと思う。そう言う意味では、半数を超える人がライフスタイルに変化があったと感じたことはそれなりの効果だと思うけれど、半数という数値が目標達成と言えるレベルなのかはちゃんと評価するべき。最初にこの件ついて記事を書いたときに、実際の削減効果よりは「象徴としてのレジ袋削減」を言いたいのではと書きましたが、そうであれば高々半数という数値では足りず、70%とか80%位の人の意識が変わらないと「成功した」とは言えないと思う。

もう一つは、レジ袋からエコバッグへの変化は相対的には「望ましい」と思えるけれど、それによって新たに発生した不具合、例えば万引きなどの営業被害の増加による利益喪失とレジ袋を継続したときの損益分岐点はどうなるのかとか、そう言う点もちゃんと評価するべきでは。レジ袋の後には、ナイフ・フォークなどの有料化の話も登場したけれど、そうやってプラスチックなどの石油由来製品を減らすことは良いけれど、その場合は石油の副産物としてのプラスチック製品の原材料をどう処分するのかという問題も生まれてくるわけだし。コストが増えるから、自然環境への配慮を減らしても良いとは言わないけれど、その点に関してはちゃんと事前に了解というかコンセンサスを確認してからやるべきだと思う。そうで無いと、今の太陽光発電のFITみたいな、何処かの企業だけが美味い汁を吸って、結局その付けは太陽光発電を使っていない国民に広く税金に等しい形で負担が掛かってくることになるわけだから。

個人的邪推も含めて言えば、例えば「レジ袋〇〇%削減」みたいなKPIを設定出来ないのは、その値を出した途端にそれはプラスチックごみ全体の中で微々たるものと分かってしまうからじゃ無いだろうか。それで10%とか20%とか削減できるならまだしも、総務省の資料に寄ればプラスチックごみにレジ袋が占める割合は「2%」で「微々たもの」と書かれている。だから、物理的にレジ袋を減らして環境対策する事が目的では無く、身近なレジ袋を通して意識改革をする事が目的と自ら説明しているんですよね。となれば、今回ライフスタイルに変化があった・無かったの評価を、政府がちゃんとするべきだと思う。その上で、次のマイルストーンをしっかり決めて、駐機・長期目標に対してのロードマップを具体的に示すのが義務では。因みに私は、以前のレジ袋利用率を100とすると、有料化以降でエコバッグを使用する割合は20位でレジ袋を購入して使用する割合は80位かなぁ。コンビニ行くときには、基本レジ袋を購入しているし、モール等で予め買うものが分かっている場合はエコバッグ持参で行きますが、複数店舗で買い物するときなどは足りなくなるからレジ袋を使用するし、大きな者を購入した時にはレジ袋に入れて貰うことも多いし。で、持ち帰ったレジ袋は保管しておいて、浜松市指定の有料ゴミ袋の中でゴミをまとめるために再利用しています。レジ袋を1枚3円とすると、月に40~50円位のレジ袋出費かなぁ。レジ袋がさらに値上がりされたらまた再考しますが、多分こういう状態が今後も続くと思う。

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