2021年7月6日

野球からアメフトへ (2)

プロ野球からアメフトへの転身で話題を呼んだ、元DeNA石川雄洋氏ですが、今度は同じく元DeNA選手・現球団職員だった 田村丈氏がX1 Areaのイコールワン福岡SUNSに入団するという記事。別に示し合わせたわけじゃ無いだろうけど、この流れは今後も続くのだろうか。

二人とも、当然アメリカンフットボールの経験は無く、ゼロからのスタート。それでもポジションがどちらもWRというのは、形は違うけれどボールをキャッチするという動作は野球でもアメフトでもあり得る動作だからだろうか。でも、野球のボールのキャッチは、基本片手のグローブでボールを受けるけれど、アメフトの場合は両手でボールを受けるのが基本。しかもボールの形状は、野球は球体だから何処で掴もうと同じだけれど、アメフトの場合は楕円体の形状で、ボールの先端を両手の間に入れるような形でキャッチするのが基本。さらに、そのキャッチしたボールを片手で保持して、RAC(Run After Catch)で走らないといけない。ディフェンスはファンブルを狙ってボールに襲いかかるから、それとも戦わないといけない。タックルだって強烈だろうし、その辺りの「コンタクト」にどれだけ慣れていけるか、その辺りが他競技からアメフトに入ってくるときの一番の難関じゃ無いだろうか。

このイコールワン福岡SUNSは今回の件だけで、無く色々と面白いことを革新的な事を進めているチームで昨年のタレント、元with Bのコージ・トクダ氏の復帰なんて言うのも大きな話題を生んで、テレビの特番にもなったくらいだけれど、そう言う話題作りの点ではXリーグで抜きん出ているチームだと思う。しかも、単に話題だけで終わること無く、実力もあるチームで、チーム創設から一度も足踏みすること無くリーグ昇格を続けてきたチーム。流石に、X1 AreaからX1 Superへの昇格はまだまだ厳しい状況だと思うけれど、それでもかなり近いポジションに居るチームの一つであることも確か。Xリーグ改革に関しては、色々な意見が出ているけれど、その中でその先頭に立って進められる実力と熱気を兼ね備えたチームじゃないだろうか。だから、今回の田村氏の加入も話題作りで終わらないだろうし、それ以外にもいろいろとまだ隠し球を持っているみたいで、今シーズンもXリーグの台風の目になる事は確実。

アメフトも、やはり社会人としてのピークは20代後半から30代前半が限界だと思うので、中々他競技から移ってくることも難しいと思います。また、野球やサッカー、バスケにバレーとか、子どもの頃からそのスポーツに馴染んでいる競技と異なり、殆どの人にとっては見るのもやるのも初めてと言う種目ですからね。正直壁は高いし厚いと想うけれど、そう言う異業種交流じゃ無いけれど異種目交流が盛んになる事で、双方の競技としての裾野も広がるだろうし、人材交流は選手だけで無くコーチとかスタッフとかにも広がれば、そのスポーツ自体の厚みを増すことになるだろうし。そう言う意味でも、昨年から始まった小学校でのフラッグフットボールの役割は大きいと思うんですよね。昔は、野球の簡易版三角ベースが導入になったように、これで「アメリカンフットボール」というスポーツの糸口を持ってくれたらと本当に感じます。それと、やはり学校教育ではプログラミングが導入されているけれど、アメフトの「プレーブック」というか戦術を組み立てる部分などはブログラミングにも通じるところがあるし、論理的な判断や計画立案という要素にも影響するはず。そう言う素質開発にも繋がると、日本のフットボールの緻密さがさらに深まって、本場に負けないでもひと味違うスポーツに成ってくれそうな期待が膨らみます。今月には、今シーズンの選手登録があるんですが、例えば異種目から加入する未経験者に関しては「準登録」みたいな感じで登録の上限とは別に枠を設けて、例えばシーズン中半分の試合には出場出来るとか、そう言う特例措置というか人材開発みたいな取組も必要なんじゃ無いだろうか。

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