2021年4月16日

あぁ、ブーメラン

福島第一原発処理水の海洋放出に関して、国を挙げて反対していた韓国ですが、韓国の聯合ニュースがこんな記事を掲載。 昨年10月に、韓国海洋水産部や原子力安全委員会等による韓国政府の合同タスクフォースが、「科学的に問題ない」という政府報告書を作成していたと言う内容。

記事によれば、

  1. 海洋放出が与える影響は、拡散・希釈されて有意味な影響は無い
  2. 日本のALPSの性能に問題は無い
  3. 日本の海岸地域付近の放射能の影響は、妥当な数値だった
  4. トリチウムは生体に濃縮・蓄積されにくく被爆の可能性は極めて低い
と言う内容だったとのこと。つまり「全く問題なし」と半年程前に政府がお墨付きを与えているわけです。それなのに裁判するの?

と思ったら、こちらのハンギョレの記事では、専門家の意見は意見だが政府の立場では無い、と強弁しているらしい。まぁ、火の無いところに煙所か大火事を作る国だから今更驚かないけれど、こちらの記事を見ていると、福島第一原発の海洋汚染に関して騒ぐことが、逆に自国の水産業に対しての風評被害を誘発することになっているという笑えない状態に。実際福島県沖の海流の流れを見ると、北からの親潮、南からの黒潮の交流地点で、どう見ても黒潮の流れに流されて、太平洋上に拡散されるようにしか見えない。仮に、親潮に逆らって北上したとしても、津軽海峡と宗谷海峡は、西からの対馬暖流が流れ込んでくるから、ここを逆流するのはさらに難しそう。どうあがいても、福島の処理水が韓国に届くことは無さそうだけれど、ロシアや中国からの排気処理水は朝鮮半島の東側に堪ることの方がありそう。

これまでの例を見ても、仮に彼らの主張を覆すような反論や証拠が出てきても、それを無視して、場合によってはそれらを「捏造」と言いつつ、自分達の主張のみが正義という立場を堅持する。それって、何処かの野党の立場とそっくりなんだけれど、どちらかがどちらかを見て真似ているんだろうかと思うくらい。でも、結局はどちらも国民の支持は得られず、極々一部の支援者だけが支援し、それもその活動が過激になるにつれて、どんどん減っている気がします。一昔前ならいざ知らず、今ではネットがありあっと言う間に事実が拡散される時代ですからね。昔のように、不確かな情報に振り回されて信じてしまう余裕すら無くなってきていることが、段々と世の中の動きや考え方を軌道修正させている気がします。そう言う意味では、元々の処理水の今後の状況なども、包み隠さずリアルタイムに公開していくことが、手間や時間は掛かるだろうけど一番確実な方法だと思いますね。

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