2021年3月25日

そこじゃ無いだろう...

レジ袋有料に続いてスプーン等も有料化して、プラスチック製品削減を勧める政府に対して、「それでは生ぬるい」と削減目標の数値目標設定や公共施設でのペットボトル販売抑制等さらに厳しい内容の対案を立憲民主党が国会提出するという、毎日新聞の「スクープ記事」。

レジ袋にしても、プラスチックスプーンにしても、消費者に対しての象徴的効果はあるかもしれないけれど、費用対効果に関しては、レジ袋全体が無くなったとしても2%の削減効果しか得られないもの。目標の25%なのに、全力で対策を全国民が実行しても、そのうちの2%。逆に国民の印象はレジ袋の時からどんどん不満が高まるばかりで、それに拍車を掛けるような行為。それなのに、「削減努力が足りない」という事は良いのだけれど、だからもっと厳しく国民の生活を締め上げなさいとでも言っているような対案を嬉々として作るところに、政党としてのセンスが無いなぁ。

私も全てを理解している訳ではないとは思うけれど、プラスチック製品の海洋汚染で一番問題となるのは、漁具関係が確か半分近く占めているはず。だから、汚染対策を考えるのであればこの部分を改善することが一番効果的だし、削減率も大きいはず。技術的に難しいのだろうけど、レジ袋のように自然分解される素材を使えば補助金を出すとか(その分使用材料のサイクルが短くなるのでコストが掛かる訳だから)、流出対策していればその地域や団体に補助金を出すとか、色々やり方はあると思うんですよね。一方で、自分達に一番影響が今後出てくると予想されるのが、マイクロプラスチックな訳で、今でもどんどん海中に流れ出していて、魚介類に蓄積していて、それをまた人間が食べている。マイクロプラスチックの最大の原因は、衣類を洗濯してその破片が流れ出していることや、人工芝などプラスチック由来の製品が少しずつ流出していることが挙げられています。やはり、そう言う製品に自然分解されるような素材を取り入れることを推奨したり、効率は甚だ悪いだろうけど、マイクロプラスチック除去のために大規模な浄化システムを河川に設置したりと、そう言う事の方が効果も実利もあると思うのだけれど。

野党の立場として、与党提案の足りない部分や問題のある部分を指摘して、それを修正・改善し提案をする事に意味があると思います。例えば昨年の特別給付金にしても、10万円ではなく15万円にとか、1回だけでなく2回3回目もとか、もっと要求して、1回目のよう全国民に対してで無くても、困窮世帯とか限定でも実現出来れば、また評価も違ってくると思うんですけどね。結局は、そう言う事を考えて実現するよりも、政局を作って政府や与党と戦っている姿見せることが自分達の存在意義だと勘違いしているようにしか見えない。今回も事業者に生産責任を明確化するのは良いのだけれど、結局その分のコストアップは製品価格に転嫁されるかもしれない。再生エネルギーの電気料金への転嫁っていう、大失敗の洗礼があるわけですからね。マイボトルの普及を目指すのも良いのだけれど、その前提が公共施設に給水所を整備すると言う前提が頂けない。「公共施設」をどこまで広げるのか分からないけれど、それ以外の場所、それこそ自動販売機レベルの分布がないと、ペットボトルの代替にはならないわけで、その辺りも何かピント外れの気がする。それがいつものことと言われればそうなんだろうけど。

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