2021年2月7日

安易な同調

森氏の発言に対して、在日欧州の大使館がこんなツイートをしているという記事。記事を読むと全ての欧州各国大使館が反応しているように見えるけれど、全てのEU加盟国が反応しているわけではなく、英国とかフランス大使館は同調指定無い様子。

森氏の発言の真意はそうで無かったとしても、取り取られて使用される事を想定せずに話をした軽率さは批判されるべきだろうし、世代的に悪気のない言い方であっても、今の時代背景も責任ある立場であるならわきまえないと行けない。でも、森氏を批判する側の言い方も随分酷い言い方をしているわけで、例えばこの記事に書かれている用な侮蔑語を投げつけられるほどの話なのかと、正直疑問が膨らみます。多分に、日本の報道を日本に支社を持つ欧米のメディアがバイアスを掛けて配信し、それをさらに膨らませて報じられた物に反応しているんだろうけど、IOC自体が「もう済んだ話」と言っているわけだし。

だいたい、この手の話で納得いかないのは、こう言う一件正しい事を言っているみたいな立場の側が、実は批判している対象と同類であることが多いのに自分達の事は棚に上げていること。今回の件でそんなに批判したいのであれば、是非在中国大使館で同様の声を上げて欲しい。彼方は、もっと大規模に継続的に今現在も人権侵害の行為が政府主導で行われているわけだから。また、こちらの記事のインドの放送局だって、インドには未だにカースト制度が残っているし、それによって女性の人権が蔑ろにされているわけだけれど、それに関してはどれくらいの「恥」を感じているのだろうか。

社会の流れとして、平等や公平な仕組みに移行していることは事実だしそうなるべきだとも思うけれど、一瞬で切り替わるわけじゃ無い。どうしたって、旧来の習慣なり経験が残っている人も多く存在する中、どうしたらそう言う人達も含めて、次の時代に順応できるのか考えることが重要。だから、今回の森氏の様な発言があったときには、相手を批判してその考えを翻意させるのでは無く、相手を「諭して」理解して貰うことが本来の手順じゃ無いだろうか。批判して相手の考えを変えさせるのは、思想や考えの強制でしか無いわけで、そう言う事は過去何度も経験して記憶しているのに、それを繰り返すことの方が間違っていると思う。仮に、それで相手の態度が変わったとしても、それは表面的なことだけかもしれないし、それでは元々の意図が理解されたとは言えないでしょう。全部が全部じゃ無いけれど、「平等」とか「多様性」とか声高に言う人達って、どうしても攻撃的な印象が強く、それに反論する方も故に攻撃的に反応して、結果的に対立しか生んでいない気がする。そんな一例が、今回の話じゃないだろうか。

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