2020年11月20日

種苗法改正案 (3)

先の国会で先送りされた「種苗法改正案」が衆議院を通過し、この後参議院で審議・可決されて成立見通し。内容的に殆ど前回の内容と変わらないのに、何故か今回は前回のような強烈な反対活動は無く、結局半年間無駄な時間を費やしただけという印象。例によって、立憲民主党と共産党は反対して、でも国民民主党は賛成しているので、この成立は正しい事と考えてOK? (笑)

数日前にも、韓国で生産されているサツマイモの4割が、日本から流出した「紅はるか」であることが報じられたけれど、この話だって実は今年の初めにテレビ東京系のWBS等で取り上げられていたようで、それなら前回の審議でそう言う点も指摘して、早期に成立していれば寄り被害も少なくなったはず。勿論、法律に100%完璧なものは無いわけで、それによって困ること・マイナスなことを是正する違憲を出して、より不備や不便を減らすことは良いこと。今回の場合は、自家採種・自家増殖に関してもこれまでの原則自由から許諾制に変更されたけれど、実際にはその「自家採種」されたものが国外に持ち出されていることもあるようなので、そこを押さえないと完全には品種管理をする事が出来ない。そう言う意味では、まだまだ現実に即した改正案が必要なのかも。

メディアも、しれっとしてこのニュースを伝えているけれど、半年前にあれだけ騒いだ反省も何も感じないのだろうか。一般の「声」を伝えただけ、という立場なんだろうけど、仮に内容的に大きく変更されて通過するのであれば、「半年前の報道が正しかった、改正に繋がった」と自画自賛するんだろうけど。この問題は、海外に日本が開発した優良品種が無断で持ち出されて、それが現地の「新品種」として栽培生産されて、国内外に販売されることで、日本品種の優位性が脅かされるとともに、それに費やした開発費(有形・無形)が無駄になることが最大の問題点のはず。その中で、特に小規模の農家が「自家採種・自家増殖」出来ないことが問題点として言われるけれど、今問題になっているような開発品種は、日本国内でも種を購入しないといけないだろうし、小規模を理由にそれを自家採種して何年も生産する事は問題だろう。だいたい、「自家採種・自家増殖」は、今回の規制対象外のこれまで栽培されてきている「一般品種」にはこれまで同様に可能な訳ですからね。

結局は「大山鳴動して鼠一匹」みたいな結果で、一番切実な農家や日本の農業政策は半年間無駄にしたわけで、得をしたのはその間に多分日本から持ち出されたであろう優良品種を手にした海外の農家や業者というオチなのかも。さらには、理由も分からず騒いだ人達の自己満足と、それを利用して「やってる感」を見せられた一部野党の人達だけが、得をしただけという話何だろうなあ。まぁ、過去には「戦争が出来るようになる」とか「政府批判しただけで捕まる」とか、荒唐無稽な例をだして反対していた法律は、成立して何年もたつけれど、1つしてそんな事例は発生していない。今回の件も、騒いだけれど実はその裏付けは無い事が、数年後に証明されるんだろうけど、その時には殆どの人はそんなことは忘れているんでしょうね。それが政治なのかもしれないけれど、時間と資産の無駄遣いをしているだけのようにも感じるジレンマは何とか出来ないものだろうか。結局は、与党に対して野党が真摯に向き合って議論すれば、そんなことは無くなるのだろうけど。まぁ、暫くは無理なのか。あるいは、次の衆議院選挙で国民の厳しい判断が突きつけられたら、と思うのですが、それでも共産党は残るんだろうなぁ。まぁ、盲腸みたいな物だと割り切るしか無いんでしょうね。

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