2020年10月5日

やぶ蛇な日本学術会議

 日本学術会議の新会員任命問題。この週末中も、権力の横暴だと任命拒否された6名が色々なメディアで騒ぐし、野党は野党で「臨時国会で追求だ」と新しいオモチャを買ってもらった子供状態。でも、騒げば騒ぐほどこの問題の闇が表に知られている雰囲気。

何人かの否認された人の意見を聞いたけれど、もう何か私利私欲の塊みたいで「何故私を任命しない、それは国家の損失だ」くらいの事を言っている。確かに有名な教授だったりするんだろうけど、87万人居るとされている日本の科学者の中の2000人から選ばれただけの人という言い方も出来るわけですしね。大体、会議の中で推薦されてくるわけだから、はっきり言って研究業績よりもその中でのコネとかの方が影響力は強いでしょうし。しかも、当初は安倍政権時代の法案に反対していたからと言われていたのに、同様に反対をしていた他の科学者10名は任命されているわけで、となるとそれだけが理由では無い事も明らか。もっとも、その10名の中には、平田オリザ氏とか入っていて、なんでこの人が「科学者?」という大いなる疑問もあるんだけれど。

政府からこの日本学術会議には年間10億円以上の資金が提供されていて、その使途な内容もどうも良く分からない。また、前回も書いたけれど、どうも国内での対応と海外に対して対応にも矛盾を感じるわけで、「科学」と言いながらも、それ以外の要素が大きいようにも感じます。で、今回の対応に関して野党などは政府を批判しているけれど、それなら何故前回の安倍政権の時にはこんなに騒がなかったのか、それでもう終わってしまう話ですよね。日本学術会議側としては、ある意味面子が潰されたという思いが強いんだろうけど、でも任命権が首相にある臨時国家公務員という地位なんだから、必ずしも推薦が通るというわけでは無い。日銀委員と別の任命権だけれど、推薦通り任命しようとしたら「それはおかしい」と野党も反対したことがあるわけで、それとの整合性も取れない。大体、今回の件だって菅総理個人が決めたわけじゃ無くて、その前に担当者が確認してそれなりの理由があると思ったから任命から外しただろうから、決して現場や社会の様子を知らないで菅総理の気分で決めたものじゃ無いと思うんですよね。その理由は何なのかは、多分公開されないのだろうけど、でも気まぐれで決めたわけじゃ無いことは確かでしょうし、それに対して反論が「政権の横暴」とか「学問の自由侵害」という抽象的なものばかりでは、説得力が無い。

ネットでも言われているけれど、この日本学術会議は中高年齢の学者のサロンみたいなものになっていて、「科学」よりは「政治活動」みたいなものにシフトしている雰囲気もあるとのこと。それぞれの科学者の構成に報いることも必要だけれど、もっと若手の科学者育成も必要なわけで、今回の件を理由に「桜を見る会」と同じように、一旦この組織を解体して新しい組織を作ったらどうだろうか。それも、40代前後の若手科学者を中心に、新人の発掘とか最先端科学の評価とか、「思想」とか「政治」みたいなものでは無く、もっと物理的に社会還元できるような「科学」を追求するために。その為にも、もっと皆さんには騒いでいただいて、場合によってはもしかしたら来年早々解散したら、その時の争点の一つにしてもいいんじゃ無いだろうか。「象牙の塔」は、もう入らないわけで、もっと可視化された「ガラスの塔」になるなら、個人的には賛成。

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