2020年10月3日

日本学術会議とは?!

 新たな政治問題として湧き上がってきた、日本学術会議の新会員の任命問題。新規会委員105名のうち、99名は書証が任命したものの、6名が任命拒否となり、それに対して「学問の自由侵害」とか「学者の国会を軽視」とか反対意見が湧き上がっているんですが、個人的には「なんで騒ぐの」という気持ち。

そもそも「学問の自由侵害」というけれど、それぞの会員は大学とか色々な場所で仕事をして居る人の中から、この「日本学術会議」に出てくるわけだから、学術会議に参加する権利は侵害されたかもしれないけれど、学問の自由を侵害したことにはならないでしょう。だから「参加する権利侵害」と言うなら分かるけれど、それだって日本学術会議法の中で決められたルールに沿っているんだから、侵害とは言えない。実は、私、この日本学術会議って、国内の科学者の任意団体みたいなものだと思っていたんですが、内閣府の特別機関なんですよね。そうなれば、内閣の影響があることは当然なわけで、その拒否理由を確認することは有りだと思うし納得出来なければ反論すれば良いと思うけれど、侵害だとか介入だとか言う話では無いと思う。

この日本学術会議なる組織、個人的には違和感というか疑惑というか、そんな不信感があって、その理由は数年前に自衛隊との共同研究を否定し、さらに自衛官の大学入学を拒否する事を言った時。まぁ、前者に関しては「武器」という部分にアレルギーがあることは理解出来るけれど、例えば化学兵器研究に関しては以前のオウム真理教のサリン事件などもあるわけで、決して無駄なことじゃ無い。また、防衛という部分に絞っても、レーダー技術や暗号化技術、さらには効率的なエネルギー研究とか、幾らでも一般生活社会に活用出来る分野もあるはず。と言うか、今の時代民生品と軍用品の差も以前ほど無くなっているわけで、民間の技術からだってとんでもないものが生まれてくる可能性は高い。そんなものに予め制限を加えることも、共同研究のメリットにはあるんじゃ無いだろうか。さらに、日本の場合は原子力アレルギーがあって、何でもかんでも否定するけれど、肝心の廃炉技術を進めるためには当然大元になる「原子力」の研究は必要。その歯止めをどうするかは考えが必要ですが、でも何もやらないことが解決策になる事は絶対に無いはず。

大体「日本学術会議は学者の国会」というのがおかしい。それなら国民が投票して決めたのか? さらには、学者87万人の代表というけれど、弁護士会の様な強制加入の組織でも無いわけで、それも無理がある言い方。一番個人的に疑問を感じるのは、この会議の目的が、

日本の科学者の内外に対する代表機関であり、科学の向上発達を図り、行政、産業及び国民生活に科学を反映浸透させることを目的とする(日本学術会議法 第2条)

と書かれているのに、なんで人文とか憲法とか経済学者が入っているのだろうか。名簿を見ても、自然科学とか医学とか、所謂理系学者は理解出来るけれど、 結構文系の人も含まれていて凄く疑問を感じます。例えば、憲法とか法律学者は、その科学技術の利用に関して社会的に正しいかどうかの判断をするとか、経済学者は社会に対しての技術貢献度を把握するとか、全く関係無いとは言えない部分もあることは確か。でも、今回の105名の新会員のうち20名位が文系の学者さんで、20%というのは多いんじゃ無いかという気も。で、やはり野党などは「前代未聞」と吹き上がっているけれど、実は前回の安倍政権時代にも一部拒否されて、結局は欠員のままだったという事がわかり、結局自分達の都合で騒いでいることを証明してしまう。軍事研究反対と言いつつも、中国の人民解放軍と繋がりがある中国科学技術協会とは協力提携したりと矛盾を感じる行動も。今回の件を機会に、この組織を見直したらいいんじゃ無いだろうか。その上で、科研費も含めて、より効率的に有望な研究へ必要な資金が届くような仕組みを考えるべきじゃ無いかと思いますね。何か、この団体も、「科学」と言いつつも、単にイデオロギーや主義主張するだけの団体になっている気がする。

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